2月県議会が始まりました。
わが会派「改革・緑新」を代表して、竹内幹事長が代表質問をしました。
質 問 要 旨
1 国の新年度予算と県の新年度予算案について
(1)国は新政権となって初めての新年度当初予算案や法案を今国会に提案し、様々な課 題に取り組んでいるが、新政権の予算やこうした動きについて知事は、どの様に評価し ているのか所見を伺いたい。(知事)
(2)本県の予算編成にあたり、特に地方交付税の増額など地方財政計画、直轄負担金の 維持管理分の廃止については、どの様に評価されているか伺いたい。(知事)
(3)県の新年度予算は県民生活に配慮したバランスの取れた予算であり、財政健全化にも 配慮している点で評価できるが、国の厳しい財政状況から臨時財政対策債の増額発行 を余儀なくされ、県債の発行総額も増加することとなった。今後、基準財政需要額に算入 されるとは言え、地方交付税等の今後のあり方に不安材料を抱いての予算編成ではな かったか、新年度予算の編成過程において留意した点を知事に伺いたい。(知事)
(4)厳しい経済環境のもとで、県税が対前年度比で85.4%と大きな減少を見込んでいるが、 景気、消費動向などをもとにどのように県税収入を見込んだのか伺いたい。(知事)
(5)新政権は「地方主権」の確立を目指しており、地域主権戦略会議による一括交付金化 や地域主権推進一括法案の策定、安定的な地方税体系の構築などの検討が行われる が、国と地方の新たな関係構築に向けて知事が期待することは何か伺いたい。(知事)
(6)高校授業料の無償化を始めスクールカウンセラーの大幅増員や教職員定数の改善な どといった政府の取組について教育長はどのように評価されているか伺いたい。(教育 長)
(7)都道府県が行う私立高校への授業料軽減補助の交付税措置が増額されたということだ が、本県では新年度予算案にこの上乗せ部分をどのように活用したのか伺いたい。(総 務部長)
2 景気・雇用対策について
(1)本県の経済状況は依然として厳しい状況が続いており、今後も当面、緊急経済対策を 継続していく必要があるが、新年度予算案ではどの程度の経済波及効果と雇用創出を 見込んでいるか。(知事)
(2)新年度予算案に位置づけた期待できる主な景気・雇用対策について伺いたい。(知事)
(3)今後の本県経済の見通しと6月議会以降の緊急経済対策継続の必要性について伺い たい。(知事)
3 中期総合計画の進捗状況について
(1)当初予算案の説明資料によれば、計画に掲げる目標を達成している事業もある一方 で、経済危機の影響などから目標達成が危ぶまれるものもある。計画年度中に目標が 達成されないとしても、将来を見据えた対策を講じておくことも必要と考える。知事部局に ついて中期総合計画の進捗状況と課題、今後の対応について伺いたい。(知事)
(2)当初予算案に「中国河北省経済交流推進事業」が盛り込まれたが、産業活性化に結び つく友好提携のあり方が求められる中で、姉妹都市である中国河北省との産業連携をど の様に具体化していくのか、また、知事のトップセールスについても伺いたい。(知事)
(3)教育委員会に関する中期総合計画の進捗状況と課題、今後の対応について伺うととも に、特に問題となっている不登校問題、発達障害児への支援策などの取組について決 意を伺いたい。(教育委員長)
(4)厳しい経済状況のもとで凶悪犯罪が増加傾向にあるが、中期総合計画の「犯罪のな い社会づくり」などの達成目標の進捗状況と課題、今後の対応について伺いたい。(警察 本部長)
(5)日銀松本支店が2月上旬に「長野県における観光業の現状と課題」を発表したが、観 光部として、この厳しい状況をどの様に受け止め、提案も踏まえどんな取組を行おうとし ているのか伺いたい。(観光部長)
(6)「参加と連携で取り組む地球温暖化対策の推進」の達成目標である「県内の温室効果 ガス総排出量」抑制の最新実績が計画策定時よりも増加しているが、目標達成に向けて どの様に取り組んでいくのか伺いたい。(環境部長)
(7)「農業農村総生産額」「農産物産出額」「農業関連算出額」の達成目標が苦戦している が、目標達成に向けてどのように取り組んでいくのか。特に、「農産物産出額」は大幅に 落ち込んでおり、本県農業の将来が極めて深刻な事態に直面しているという危機感を持 って取り組むべきと考えるが、今後の決意をお聞きしたい。(農政部長)
4 公共交通対策について
(1)松本空港の活性化対策について伺いたい。
①空港の利用促進策についてFDA側とはどのような検討を行っているのか。(知事)
②新年度予算案に計上されている予算以外にはFDAを支援する予算は、今後必要ないと 考えてよいか。(企画部長)
③松本空港-長野間の高速バス路線は赤字で廃止された経緯があるため、復活には県か らの支援策が求められるが、どう対応していくか。(企画部長)
④航空機の運航で何よりも求められるのは安全性だが、整備工場の配置や他の航空会社 との連携、パイロットや整備士等の人材確保はどの様に行われるのか。(企画部長)
(2)リニア中央新幹線のルートや駅の決定は、中南信地区の振興や在来線高速化のあり 方などに大きな影響を与えるだけに大変重い課題だが、今後どの様に対応していくの か、今後の取組について伺いたい。(知事)
(3)2月17日に「整備新幹線問題調整会議」が国土交通省で開催され、知事が出席しヒア リングが行われたが、その際に要請をおこなった支援策の内容と感触、今後の取組につ いて伺いたい。(知事)
(4)国でとりまとめている「交通基本法」検討の過程で、生活バス路線や電車などの公共交 通機関の維持・存続に向けて、本県として具体的な提言を行うべきではないかと考える が、知事の見解を伺いたい。(知事)
5 組織改正について
(1)平成21年度に実施した「保健福祉事務所」の設置は単なる「統合」であり、保健と福祉の 統合によるメリットが現れていないとの声も聞かれるが、「保健福祉事務所」のメリット、 デメリット、改善していく課題について伺いたい。(知事)
(2)この4月からスタートする「健康福祉部」への組織改正について、現地機関との連携も 含めて具体的にどんなことが県民サービスの向上になるのか伺いたい。(知事)
6 県立病院の地方独立法人化について
(1)4月からのスタートを目前にして、医師・看護師などの医療スタッフ、医療事務職員の体 制は十分に整っているか伺いたい。(病院事業局長)
(2)関係市町村との連携や県民・患者への周知、職員組合との同意、職員の意識の切り替 えや士気の高揚などはどのようになっているか。(病院事業局長)
(3)収支計画では、移行後3年目に経常収支の黒字化を図るとしているが、黒字化のポイン トは何か。(病院事業局長)
(4)今回の収支計画には、新政権下での新たな医療充実策や報酬単価の見直しについて 反映しているのか伺いたい。(病院事業局長)
(5)今後は7対1の看護師体制を確立するとしているが、看護師の確保策はどのように行う のか伺いたい。(病院事業局長)
(6)県が県立病院に負担していた負担金は独立行政法人化後も維持するとのことだが、病 院機構が黒字となった場合も含め改めて見解を伺いたい。(衛生部長)
7 医師確保対策について
これまで行ってきた医師確保対策を通じて、本県の医師確保について今後どの程度の確保の見通しがたっているのか、当面5年間の具体的な見通しについて伺いたい。(知事)
8 浅川ダムについて
(1)2月4日に上京し要請活動を行った際に、浅川に関する国庫補助について「確信してい る」と述べたと報道されているが、再度、知事の見解を伺いたい。(知事)
(2)浅川ダム建設工事にかかる低入札価格調査の状況について、なぜ「履行可能」としたの か、県民が納得できる説明を伺いたい。(会計管理者)
(3)契約どおりの工事が行われているかを確認するために「現場における施工管理体制の 強化」として監督職員の常駐監理やダムおよび地質の専門家を含めた「施工監視委員 会」を設置するとのことだが、これらに要する費用はどれくらいか、また、費用は誰が負 担するのか伺いたい。(建設部長)
(4)今議会に提案された工事請負契約締結議案の請負金額について、今後工事請負契約 を変更する基準を明確に示すとともに、今回の契約が下請けいじめにならないための明 確な県としての対応を伺いたい。(建設部長)
9 過疎地域自立促進特別措置法の改正延長について
(1)過疎地域の要件追加による本県5市町村の追加指定や過疎債発行対象事業の拡大な どにより新たな事業展開も期待できるが、知事は今回の改正延長をどのように評価して いるか伺いたい。(知事)
(2)今回の改正延長を受けて、農業振興、林業振興、福祉サービスなど新たな雇用確保、 都市との交流など様々な制度を組み合わせた積極的な施策を打ち出すことが問われて いると思うが、過疎法の改正延長を本県として今後どのように生かしていく考えか伺いた い。(知事)
10 消防の広域化計画について
(1)消防の広域化については、現在どのような協議の状況にあるのか。(板倉副知事)
(2)平成20年2月定例議会の委員長報告でも、県の推進計画により強制することなく柔軟 な対応をするよう求めているが、今後の県の姿勢について伺いたい。(板倉副知事)
(3)消防行政に求められるのは、一秒でも早く現場に到着し速やかな対策が行われること であるが、広域化の検討にあたっては、この点が何よりも重視されているということでよ いか伺いたい。(板倉副知事)
11 障がい者への支援策について
(1)厳しい経済・雇用情勢の下、障がい者雇用が苦戦を強いられており、新年度予算にも 様々な施策が盛り込まれているが、障がい者雇用や就労支援への決意を伺いたい。(知 事)
(2)市町村が整備する「発達総合支援センター」への新たな県の支援策について真剣に検 討していただきたいと思うが、知事の見解を伺いたい。(知事)
(3)若年脳損傷者の方への支援について今後の取組を改めて確認するとともに、4月から の健康福祉部では、どの部署がこの支援策を担当されるのか伺いたい。(知事)
12 知事の政治姿勢について
(1)知事は「がれきの山を片付け、種をまき、芽を育てる」と表現してきましたが、どの程度、 「がれき」が片づき、どの程度「芽」が育ったと考えているか。(知事)
(2)議案説明の中で、中期総合計画の目標達成について「難局を乗り越え、残る期間、計 画に掲げた施策の推進に力を尽くしてまいる所存」としているが、ここで言われている「残 る期間」とは、計画の期間ととらえてよいか。(知事)
(3)今後、知事選に向けた姿勢を明らかにされる時期は、いつ頃と考えているか伺いたい。 (知事)
長野県警察の組織再編整備計画について
【質問:寺 島】
警察組織の再編にあたり、県警察本部では、「長野県警察組織のあり方を考える懇話会」の意見書を基本指針として検討がなされ、本年5月12日に「長野県警察の組織再編整備計画(案)が公表され、パブリックコメントを行い、関係地域への住民説明会を開催し、県民の意見や市町村等関係者の要望等を踏まえ、9月11日に修正が加えられた、今回の成案が公表された訳であります。
5月12日公表の原案から、9月11日公表の修正案との大きな変化は、
①各庁舎に、9人体制(警察官7人)の大型警部交番を設置する
②川西庁舎(現 望月警察署)に新たに交通機動隊6名を配置する。
などでありました。
そこで過日、長野県警察のトップである本部長が交代されたこともあり、改めて長野県警察本部長に伺います。
Q1 はじめに、6月議会における私の質問に対し、前警察本部長は、『再編により新たな上田警察署及び佐久警察署は、大規模警察署となり現在の丸子・望月及び南佐久警察署の管内については、再編後は各種警察活動を行うのに現在の数倍の警察官を投入することが可能となり、警察力は強化されることとなる。
また、丸子・望月及び南佐久の各警察署の交番、駐在所はそのままの配置とした上で各分庁舎には、大型交番のほか自動車警ら班や警察本部執行隊を配置して相当数の警察官を置く、こうしたこともパトロールや初動警察活動の強化につながる。以上により丸子・望月及び南佐久の住民の方々には、従来よりも安全・安心を感じていただけると考えている』と答弁された。
事案が発生したとき、初動活動はパトロール等身近にいる警察官が行うとしても専門事案処理や捜査は、本署から駆けつけなければならないと考える。
今までより時間はかかり地域の警察力は低下するのではないかと懸念するが、どのように対処して地域の警察力の充実をしてゆくか、具体的に伺います?
Q2 次に今回の組織再編計画では、地域部門の機能の強化のため県警察本部に「地域部」の新設をする。「地域部」に自動車警ら隊を置き、警察署の活動を支援するとある。
この県警察本部に新設する「地域部」は、どのような目的でどのような内容の部として活動してゆくのか、具体的に伺います?
【答弁:警察本部長】
事件事故発生時には、警察官が早期に臨場し、初動捜査、被害拡大防止等の初動警察活動を行うことが重要である。
このたびの再編整備計画では、再編整備の対象となる地域の交番・駐在所を従来どおり配置しつつ、警察署庁舎には、警部交番を配置することとしている。
また、各庁舎には、機動捜査隊、交通機動隊、自動車警ら隊を配置し、東信地域における初動捜査活動や交通指導取締りの活動を強化することとしている。
また、こうした初動警察活動の強化に加え、警察署の大規模化により、夜間・休日の当直体制が強化され、大量の捜査員の投入が可能となるなど、専門捜査部門においても、警察力が十分に確保されると考えている。
なお、再編によって、パトカーによるパトロールが強化されるが、これら再編によるパトロール強化とパトカー等の活動状況を容易に把握できるカーロケータシステムの整備を始めとする通信指令機能の高度化とが相まって、事案発生の際、現場に最も近いパトカー等に現場急行を瞬時に支持することが可能となるなど、これまで以上に事案発生時の対応が充実するものと考えている。
次に、新たに設置を予定している地域部は、110番に対応する通信指令等の初動警察活動と地域の安全・安心に直結する活動を行う地域警察の充実強化を図ることを目的に設置するものである。
具体的には、① 警察事象の多様化、スピード化が進む中、警察署、交番・駐在所、自動車警ら隊、航空隊等の多様な警察力の連携強化 ② 警察署人員の約4割を占める交番・駐在所等の地域警察官の活動基盤の強化のため、広域にわたるパトロールを行う自動車警ら隊の本部直轄部隊を効果的に運用することとしている。
【質問:寺 島】
Q3 確かに、広域パトロールや初動活動の強化にはなるかもしれない。しかし一方、長野県の警察官の人員には変わりはない。県警察本部の組織が拡大すれば組織は頭でっかちになり、出先の組織は手薄になると思う。
かつて、地域に密着した、地域に親しまれる警察づくりが大切であり、地域に密着した親しまれる警察が、地域住民にとって「安心感」を持っていただくことにつながるといわれて来た。
身近な地域に「警察署がある」ということが住民皆さんに「安心感」を与えてきた。
したがって、今回統合される各警察署のある住民の皆さんからすれば、不安を感じざるを得ないのかもしれない。
パトロール活動や機動力は充実するかもしれない。しかし、こうした住民の皆さんがいつでも気軽に相談等ができる、「地域に密着した警察」を維持するために組織再編後、どのように対処してゆくのか伺います?
【答弁:警察本部長】
再編後、各庁舎には警部の階級にある者を所長とする警部交番を設置し、警察官に加え、交番相談員を配置して、地域の方々からの様々な相談に対応することとしている。
また、再編により、駐在所においても、警察署が大規模になることから勤務員の捜査への転用勤務が抑制され、地域住民の要望の把握、防犯指導、パトロール等の地域に密着した警察活動が充実し、地域の方々の身近な不安に、より適切に対応することが可能となると考えている。
さらに、各庁舎における防犯協会、交通安全協会等の地域の関係団体と、従来どおり連携して犯罪や交通事故防止に取り組んでいくこととしており、緊密な連携が図られるよう配慮していく。
さらに、再編整備後においても、住民の意見を伺いながら地域に密着した警察活動を進めていく。
【質問:寺 島】
立科町議会は、5月12日に公表された再編整備計画案では十分な納得ができないとして、県議会に対し、「望月警察署の存続と警察力の充実」を求める請願が提出された。
私も5月12日に公表された再編整備計画案では、いささか疑問であったので、請願の紹介議員になり、6月県議会において8項目の質問を県警察本部に行った。
その後、立科町町長を先頭に、区長会、部落長会、消防団、交通安全協会、防犯組合等の代表の方々が、警察本部に対し要望活動を行いました。
立科町の警察本部への要望活動や県警察本部との意見交換の過程で、「さらなる地域の警察力の充実」を求める必要があると判断した立科町の小宮山町長は、望月分庁舎(原案では)に「本部執行隊設置を含む、警察力のさらなる充実」を求める請願を提出することになりました。
私は、6月議会における、私の質問に対する警察本部長の答弁、すなわち 『各分庁舎に配置される人員は、現在の警察署における管理部門を除いた実働警察官数とほぼ同程度になると考えている』という答弁や、小宮山町長を先頭に行われた要望活動での意見交換での経緯などを勘案し、警察本部では、現在の地域の警察力を低下させない方向で検討がなされているであろうと期待できると判断をし、小宮山町長提出の請願の紹介議員になり、「望月分庁舎に本部執行隊設置を含む、地域の警察力の充実」を求める請願の提出を県議会に行い、同時に長野県警察本部長と知事に要望をした。
そして、9月11日に今回の成案が公表されたわけである。
今回公表された再編整備計画案は、6月議会での私の質問に対する警察本部長の答弁に近いものであり、さらに、立科町町長先頭に行われた要望が大方盛り込まれたものであり、一定の評価ができると思う。
夜間のパトロールの強化や、白樺高原における臨時警備派出所が設置しやすくなることなど地域の皆さんは期待している。一方、地域に親しまれる、地域に密着した警察活動ということについては、駐在所は、午後5時で閉まってしまうなど、若干の課題があるのではないかと指摘しておきたい。
Q4 6月議会において知事に伺ったが、今回公表された警察組織再編整備計画案を実現するためには、必要最小限とはいえ知事部局の予算措置が必要になると思う。ですから、県警本部では予算措置の必要な再編整備計画においては、明確な表現ができずにいるのではないかと考える。
そこでくどいようで恐縮ですが、今回の警察組織の再編計画案に対する、知事の所見と決意を伺います。
【答弁:村井知事】
先の6月定例会におきまして寺島議員の質問にも答えたが、今回の警察組織の再編は、将来を見据え限られた人員や体制を最大限に活用して、社会情勢や治安情勢に的確に対応した警察力の維持・強化を図っていくために、必要な見直しであると認識している。
また、警察活動の遂行には、地域住民との協力や連携が不可欠であり、再編計画案の策定に当たっても、パブリックコメントや住民説明会などを通じ、広く御意見や御要望を聞きながら検討を進めてきたものである。
こうした見直しであるから、見直しにかかる経費については、見直しの趣旨に沿って必要性や内容を十分吟味はするが、組織再編整備が円滑に実施されるよう、適時適切に措置していくことを約束する。
【寺 島】
先日、佐久市内の親しい友人が経営する店で、強盗・傷害事件が発生した。オオナー夫人の通報後数分のうちに警察官十数人が駆けつけ、店の従業員の協力もあり、無事解決をしたと聞いた。
この時友人は、「今の警察はすごいね」と感心していた。
地域に住む人々が「安全」で「安心」して生活できるためには、機動力ある「強い警察」と地域に密着した「やさしい警察」とが両立できる警察組織が大切だと考える。
県民に信頼される、長野県警察組織となることを切望する。
6月県議会 寺 島 一般質問 要 旨
1 長野県新経済対策について
Q1 今回の補正予算案はプロジェクトチームを立ち上げて若手の職員の発想を採り入れた事業を予算案に盛り込んだようだが、どこにその特色があるのか。
また、選択と集中という観点から、どこに重点を置いたのか?
【答弁:知 事】
6月補正予算案は「くらし・地域力向上プロジェクト」と銘打った、長野県の新たな経済対策を実行するための予算の第1弾と位置付けられるものであり、「環境」「産業・雇用」「健康・子育て」「安全・安心」を4本の柱としている。
中堅職員によるプロジェクトチームでの検討や全職員からアイディアを募集するなど柔軟な発想の下で対策を組み立てて、「県内経済の下支えと総需要の拡大」「雇用の維持・確保」といった即効性のある事業はもとより、中期総合計画で描いた長野県の将来を見据えて、「環境」や「健康」など、中・長期的観点から今後重点的に実施していく事業も盛り込んでいる。
このため、従来のような公共事業中心の経済対策と異なり、過去に例を見ない、広範な内容の補正予算となっている。
Q2 国の経済対策を受けて、長野県として事業化できる予算は、今後9月県議会に向けてどのくらい予定しているのか?また、国が議決した地域活性化・経済危機対策臨時交付金などを活用し、長野県の経済対策を実施するため、今後どのような手法で事業決定し、どのような分野に対処していかれるのか?
【答弁:知 事】
6月補正予算を編成するに当たっては、基金事業をはじめ 国の補正予算の具体的な内容がなかなか示されず苦慮したところであるが、限られた情報の中で、長野県新経済対策の目標とする事業規模700億円の7割程度の496億円を事業化することができた。
また、新経済対策に掲げる92項目のうち予算化が必要とされるのが74項目で、この7割に当たる52項目を予算措置している。
今後は、環境や医療・福祉対策等を推進するための基金の 積立及び活用事業、高等学校の教育設備の充実など国の補正予算に対応する事業をはじめ、県の新経済対策で今回予算 計上できなかった項目については、内容を十分吟味した上で、臨時交付金など国庫支出金を最大限に活用し、9月補正予算、さらには、ある程度の時間軸を視野に入れながら、この先においても事業化を進めていく。
Q3 国の補正予算には多くの基金が設置されているが、使い勝手の悪い制度が多く、「介護職員処遇改善等臨時特例基金事業」や「障害者自立支援対策臨時特例基金事業」 については、対象期間が3年間に限定されていることから、介護福祉職員給与の底上げにはならず、人材定着にはつながりにくいのではないか? 持続可能な処遇改善につなげるため、県としてどのような対応を行うのか? また、これらの制度について国に対して改善を求める必要があると考えるがいかがか?
【答弁:知事】
この介護職員のための処遇改善事業は、都道府県に基金を造成しまして福祉・介護職員の処遇改善に取り組む事業者に、平成23年度までの間、資金を交付することとしている。期間限定の交付金というのは、恒久的な賃金改善を行うという目的に、どれだけ繋がるかという議論があることは良く理解しております。
しかし、現実問題として介護職員等の賃金は他職種に比較して低い水準にあります。これが福祉職場の人材の確保定着のための施策の一連の流れの中で、大変難しい状況をつくっている。そういう意味では、この事業を県の新経済対策に位置付けまして、関連予算案をこの定例会に提案したところである。
質問のとおり、3年で切れてしまっては非常に問題がある。今後、事業者に対し、この事業の趣旨などについて十分に理解を求め、適正な運用をお願いして参るのは当然でありまして、国に対しては、社会保障における給付と負担のあり方に関する本質的な議論をやってもらいながら、適切な財政措置のもとで職員の処遇改善に繋がる安定的な制度が確立されるよう、注文して参りたいと考えている。
2 警察署再編計画について
長野県警察の組織再編整備計画(案)に示されている警察署の統合内容によると、丸子署は上田署に統合して、旧丸子署には大型交番と上小地域警察機動センターを設置する。南佐久署と望月署は佐久署に統合し、旧南佐久署には大型交番と佐久署自動車警ら班と佐久地域警察機動センターを設置する。旧望月署には大型交番を設置し、東信運転免許サブセンターの設置を検討するとなっている。
このような統合をすることによって、今ある警察署の警察力が維持できるのかどうかいささか疑問である。
そこで順次 県警本部長に伺いたい。
Q1 上田署171人と丸子署39人と望月署旧北御牧村分2人合わせて212人体制が統合上田署約200人となり、12人の減員となります。佐久署110人と南佐久署52人と望月署33人を合わせて、現状195人体制が統合された新佐久署は約180人となり、15人の減員となります。県警の説明では、それぞれの管理職等が必要なくなるとのことでした。
確かに組織的には管理職は減員されるでしょう。
現在の丸子署・南佐久署・望月署の署長以下管理職はその担当範囲の地域のことだけについて、主体的に判断をしていればよかったものが、統合されば、広い範囲の地域の一部分としての判断になり、現在の担当範囲の地域の判断として完結することは難しくなると考える。即ち旧所轄地域としての警察力は低下することになると思うがいかがか?
Q2 仮に警察署が統合された場合、上田警察署は警察官171人から約200人体制になるが丸子分庁舎は、警察官何人体制を考えているのか?
佐久署は警察官110人から約180人体制になるとのことだが、南佐久分庁舎・望月分庁舎は、警察官何人体制を考えているのか?
さらに、各分庁舎に設置される大型交番は、原則7人以上の警官で活動するとあるが、当然交番は24時間体制で活動することになるが、それぞれの分庁舎での交番1勤務あたりの警察官は、何人位を考えているのか?
また、仮に統合されれば、当然新上田署や新佐久署の体制も増員になると思うが、増設等新たな施設整備が必要にはならないのか?
Q3 県民要望の強い地域のパトロールは、自動車警ら班が行うと思うが、各分庁舎に自動車警ら班を置いたほうが時間的にも距離的にも効率が良いと考えるが、何故各分庁舎に置かないのか?
Q4 次に、事案が発生したとき、初動活動は身近にいる警察官が行うとしても、交通事故など専門事案処理や捜査は、本署から駆けつけなければならないと考えるが、上田署から美ヶ原の麓まで、佐久署から千曲川の源流である川上村の金峰山の麓や蓼科山や白樺湖まで駆けつけなければならず、今までより時間は遙かにかかり、まさしくそれは地域の警察力の低下であると思いうが、どのような対策をしてゆかれるのか?
Q5 次に、軽井沢署は、年間800万人もの観光客が訪れる特殊な事情があるため、現在の組織で継続していくとのことだが、望月署管内の白樺湖高原や蓼科高原には年間190万人に近い観光客が訪れている。特に冬期間は交通事故が多く人身事故も発生しているが、佐久署からは45キロも離れている。それらは特殊事情にはならないのか?
Q6 次に、道路使用許可申請や猟銃所持の更新手続き等住民サイドから見た利便性について、今まで近くの警察署に行けばよかったものが遠くの警察署に行かなければ手続きが出来なくなるのか? 今までの利便性が確保できるのか?
Q7 次に、ボランティアで防犯活動や交通安全活動を支えてくれている、地域の防犯協会や交通安全協会との連携はどのようにいてゆくのか?
Q8 次に、望月分庁舎には、東信運転免許サブセンターの設置を検討するとなっている。現在利用者は、長野市の篠ノ井の免許センターまで出向かなければならない。望月署は東信地域のほぼ中ほどにあり、東信地域の皆さんの利便性が向上することであり、地域の皆さんの意見を聞いていると要望も多く評価できますが、このサブセンターはどの程度の規模と内容を考えているのか?
Q9 次に6月12日で締め切った、県民からのパブリックコメントには、どのような要望がどの程度寄せられたのか? 具体的に県警本部長に伺いたい?
Q10 そして、知事に、今後出される長野県警察の組織再編整備計画において、財政措置を講じる必要がある場合もあると考えるが、知事の所見を伺いたい?
【答弁:県警本部長】
このたびの警察署の再編は、市町村の区域と警察署の管轄区域の不整合を解消して地域住民の協働を円滑に進めるとともに、パトロール等の街頭活動や夜間・休日における事件事故への対応能力を強化するためのものである。
再編により、新たな上田警察署及び咲く警察署は大規模警察署となり、現在の丸子、望月及び南佐久警察署の管内については、再編後は各種警察活動を行うのに現在の数倍の警察官を投入することが可能となり、管理職は少なくなるが、警察力は強化されることとなる。
また、丸子、望月及び南佐久の各警察署の交番・駐在所はそのままの配置とした上、各分庁舎には大型交番のほか自動車警ら班や警察本部執行隊を配置して相当数の警察官を置く、こうしたこともパトロールや初動警察活動の強化につながる。
以上により、丸子、望月及び南佐久の住民の方々には、従来よりも安全・安心を感じていただけると考えている。
次に、各分庁舎には大型交番と交番相談員を配置するほか、丸子、南佐久分庁舎には警察本部執行隊を配置し、また、望月分庁舎には東信地域における運転免許証の即日交付のためのサブセンターの配置を検討することとしている。
その結果、各分庁舎に配置される人員は、現在の各警察署における管理部門を除いた実働警察官数とほぼ同程度になると考えている。また、各分庁舎に配置する大型交番の勤務員数については、交番所長を含め7人以上を考えている。
仮に、7人の体制であれば、昼間は4ないし5人、夜間は2人の体制となる。
警察署の統合に伴う施設整備については、分庁舎も含め既存の警察署庁舎を
有効に活用し、当面上田署、佐久署の増設については考えていない。
次に、事件事故の発生時には、警察署及び交番・駐在所の勤務員並びにパトカーが無線指令を受け、連携して対応しているが、このたびの再編案では、警察署の大規模化、大型交番の設置、そして自動車警ら班の増強を行い現場執行力の強化を図ることとしている。この結果、より多くのパトカーが管内を24時間巡回し、パトロールが強化されること、駐在所の不在状態が解消されること、及び、事件事故が発生した際に捜査員の大量投入が可能となることから、昼夜を分かたず従来よりも現場への到着が早くなり、捜査活動を迅速に開始することができる。
次に、軽井沢警察署については、年間を通じて県内でも最も多い約790万人の観光客が管内を訪れているほか、夏季の人口や事件事故の発生件数など様々な実態を踏まえ、特殊事情があると判断したものであり、望月署管内については、事件事故の発生件数から見て再編案によることが警察力の強化につながると判断した。なお、白樺高原においては、夏季に臨時警備は派出所を設置するなどの対応をしているところであり、引き続きその対応に万全を期す。
次に、各分庁舎では、これまでと同様に運転免許証の更新等を行うほか、交通規制を伴わない簡易な道路使用許可及び制限外積載許可等の申請を取り扱っていく。また、銃砲所持の更新手続きについては、最近の厳しい銃器犯罪情勢を踏まえ警察署において行うが、銃砲の一斉検査や各種講習については各地域で行うよう配慮する。
次に、警察署の統合後も、防犯や交通安全関係ボランティア団体の方々とは、従来どうり緊密に連携し、犯罪や交通事故の抑止に取り組んでいく。
次に、運転免許サブセンターの設置については、東信地域の皆様の利便性を図るため、運転免許を保有している方々が免許証の即日交付を受けることができるような規模・内容とする必要があると考えているが、今後詳細を検討する。
次に、再編案に対するパブリックコメントを実施したところ、210件の意見をいただいた。
それによると、組織再編により自治体との活動を効率化することは理解できる。再編はパトロールの強化や事件事故対応の迅速化のために必要と考えるといった、再編案に理解を示す意見が寄せられている一方、警察署が大きくなると細かいサービスができなくなると不安を感じることなどから、警察署は存続してほしい。警察署がなくなることによりパトロール、事件事故対応などが手薄になることが心配である。など、更なる検討を要望する意見も寄せられている。また、再編にあたり、各分庁舎には治安の確保に必要な人員を配置してほしい。東信地域への運転免許サブセンターの設置を望む。各分庁舎では運転免許の更新等の許認可事務を続けてほしいなどの意見も寄せられている。
これらの意見・要望を踏まえてさらに検討を重ねより良い再編計画にしてゆく。
【答弁:知事】
警察の組織再編に対する財政措置についての私の決意ということでありますが、今回の警察組織の再編は、将来を見据え、限られた人員や体制を最大限に活用して、社会情勢や治安情勢に的確に対応した警察活動を遂行していくためにどうしてもやむを得ない必要な見直しであると認識しています。
こうした見直しについてはある程度の経費がかかることは当然でありますが、必要最小限の準備経費を基本に、見直しの趣旨に沿って必要性や内容を吟味し、組織再編整備が円滑に実施できるよう、適切にまた適時に対応していきたいと考えている。
【寺 島:2回目質問】
県警察では、「長野県警察組織のあり方を考える懇話会」から提出された意見書を基本的な指針として、今回の「長野県警察の組織再編整備計画(案)が公表され、各地域で説明会が開催され、パブリックコメントの募集もされてきた。
それらを受けて、これから警察の組織再編整備計画の成案作成に向けて検討されることと思うが、「現状ある地域の警察力は低下させない」という上に立って検討をしてゆくと理解していてよいのか?
また、「当該市町村や地域住民の意見を十分聞いて、理解を得た上で、警察の組織再編整備を進めてゆくという理解」でよいのか?
【答弁:県警本部長】
この度の再編により、各種警察活動に現在の数倍の警察官を動員することができること、パトロール活動及び初動警察活動が強化されること、関係団体とより円滑に連携することができることなどから、関係地域の警察力は現在より強化されると考えるし、そのとうり強化を図る。
今後とも、関係地域の皆様の意見・要望を紳士に受け止め、より多くの理解をいただきながら、これまで以上に安全・安心を実感していただけるような計画としてゆく。
【寺 島】
私は、行政改革に水を差すものではない。
しかし、地域の治安を守るという重要な課題なので、現状より地域の警察力
が低下すると思われるような警察署統合は認めるわけにはいかない。
現状の警察署の存続を強く望むものである。
私たちの地域は、蓼科山の水の恩恵を受けて「川西地域」として歴史を刻み発
展をしてきた。
「警消一体・川西安泰」が「合言葉」でありました。つまり望月警察署と川西
消防署と地域消防が一体となって連携をして、地域住民の生命財産を守ってく
れれば、川西地域は安泰であるということである。
従って、人口集中地域や、行政区分に配慮するあまり、中山間地域が警察
過疎地となってしまうことは容認するわけにはいかない。
警察署の存続も含め、地域の警察力が低下しないようにしていただくことを強く切望する。
21年度予算議会にて、改革・緑新県議団の代表質問をしました。
質 問 要 旨です
1 財政運営について
(1) 戦後最大の経済危機に直面している状況下で、需要創出のための公共投資の拡大についてどのように考えておられるか。
また、そのような観点から平成21年度予算の長野県の公共投資の水準についてどのように考えておられるか。 (村井知事)
(2) 税収減が続く現下の財政状況を考えると、直轄事業負担金の負担は大変厳しいものがあると考えるが、直轄事業負担金についてどのように考えておられるか。 (村井知事)
(3) 北陸新幹線工事における負担金の増額について、知事は会見で「合理的な理由があれば負担する。」と受け止められる発言があったと聞いているが、具体的にどのような理由があれば納得されるのか。 (村井知事)
(4) 今後も、中期総合計画に沿って戦略的に施策を実行できる持続可能な行財政基盤を構築するため、引き続き、歳入の確保と歳出の削減に取り組んでいくとされているが、もう見直すべき事業も見当たらないという声もお聞きする状況で、今後も毎年度歳出削減を行っていくことは可能か。 (浦野総務部長)
(5) 安定した財源確保を含め、地方財政制度の一層の充実を国に求めていく必要があると考えるがいかがか。 (村井知事)
2 新たな雇用対策について
(1) 国では地域雇用創出推進費の創設を盛り込んだ地方交付税法等改正案を国会に提出しているが、地域雇用創出推進費の長野県への配分見通しや効果的な使途をどのように考えているか。 (村井知事)
(2) 産業構造を変えていかなければならない中で、福祉現場の雇用環境をきちんと整え、マンパワーを移動させていくという政策が、これからの地域の力を高めることにつながると思う。ついては、県の政策としてしっかりと位置付け、将来に夢を持てるように積極的な対応をすることが重要と考えるがいかがか。 (村井知事)
(3) 「長野県版・緑のニューディール政策」により、県内の産業構造転換を誘導し、新たな雇用創出を図ることは、県内経済を上昇させるためにはよい考えだと考えるがいかがか。 (村井知事)
(4) 「勤労者生活資金緊急融資制度」が本当に困っている人の救済に結びつかず、逆に基準が厳しすぎると言われかねないことから、速やかに改善策を講じる必要があると考えるがいかがか。 (荒井商工労働部長)
3 商工団体に対する支援の強化について
(1) 窓口相談、経営改善指導など、商工団体が指導力を発揮しなければならない大切なときである。今こそ商工団体をしっかりと支援する必要があると考えるがいかがか。
(荒井商工労働部長)
4 県立病院の独立行政法人化について
(1) 地方公営企業法の全部適用という経営形態には何らかの限界があると考えられるのか。これから経営形態の変更に取り組むに当たり、その状況も踏まえた上で判断すべきと考えるので、具体的に伺いたい。 (勝山病院事業局長)
(2) 現在、全部適用の自治体病院から、地方独立行政法人に移行したり、移行しようと予定している病院の現況はどのようになっているか。また、これらの病院はなぜ全部適用から地方独立行政法人に移行するという選択をしたと分析しているのか。 (勝山病院事業局長)
(3) 県立病院の地方独立行政法人化を県内医療の向上にどのようにつなげていこうと考えているのか。 (村井知事)
5 議案に対する附帯決議について
(1) 以下の県条例案の議決に当たり、附帯決議がなされたが、この二つの条例の施行に当たり、附帯決議の内容について、今日までどのような対応をしてきたか。また、今後どのような取り組みをしていくつもりか。
・「森林づくり県民税条例案」について (轟林務部長)
・「廃棄物の適正な処理の確保に関する条例案」について (白井環境部長)
6 中期総合計画について
(1) 急激な景気後退により、県内経済はかってないほどの厳しい状況になっている。このような厳しい環境の下、中期総合計画の実現に向けた見通しと決意を伺いたい。 (村井知事)
7 行政改革について
(1) 昨年から今年にかけての本庁、現地機関の再編で、県組織の見直しは終了と考えているのか。それとも、今後の社会経済情勢の変化に対応して、不断に見直しを進めていく考えがあるか。基本的な今後の方向性について伺いたい。(村井知事)
8 少子化対策について
(1) 少子化の進行が社会システム全体に重大な影響を及ぼすことは論を待たないところである。これまで、行政として様々な施策に取り組んでこられたが、少子化になかなか歯止めがかからない状況となっている。行政の力だけでは解決できることではないと承知しているが、少子化対策にどのように取り組んでいかれるのか、所見を伺いたい。 (村井知事)
9 観光振興について
(1) 現在の厳しい経済情勢の中でも「観光立県長野」再興計画の目標達成が可能と考えているか。また、そのためには今後どういった観光振興策を展開していくのか。 (久保田観光部長)
10 農業振興について
(1) 厳しい経済情勢下において、県内すべての農家に農業経営を継続する勇気を持ち続けていただくために、平成21年度のマーケティング政策の推進に当たっては、ブランド化戦略をさらに強化することに加え、一般野菜・果実などの農畜産物についても、その時々の需給や価格状況に即応して機動的な販売促進戦略を展開していくことをすべての農家が強く望んでいると考えるが、対応姿勢を伺いたい。(村井知事)
(2) 石破農水大臣の発言は、飼料用米や米粉用米などの新規需要米対策を強化して、需要バランスの回復に重点的に取り組む姿勢を示しつつ、これら平成21年産の米の水田フル活用政策の、各都道府県における取り組み成果を、平成22年以降の米政策の台座にすることを暗に示唆しているとも受け取れる。このような情勢を踏まえた平成21年産の米の生産調整の推進に当たって、県の方針を伺いたい。(白石農政部長)
(3) 生産者の間では、これまでのわい化栽培に比べて、作業性や収益性が遥かに高い「新わい化栽培」への関心と期待が高まっている。生産者の関心の高さを踏まえれば、この「新わい化栽培」をどのように戦略的に推進しようとしているのか伺いたい (白石農政部長)
11 県警察署の再編配置について
(1) 市町村行政や地域の関係団体との連携が大切である一方、県下全体としての警察力の向上につながるような警察署の配置に配慮する必要があると考えるがいかがか。
(小谷警察本部長)
12 教育問題について
(1) 長野県教育のあるべき姿について、今回の教育振興基本計画が特に重点として考えていることは何か。 (矢﨑教育委員会委員長)
(2) 高校や特別支援学校の改革再編と、教育振興基本計画との関係はどのように考えているか。 (山口教育長)
(3) 学校再編は、再編して終わりということではなく、県教育委員会として今後とも積極的に地域との連携や協力関係の構築を恒常的に図るよう対応していくべきと考えるがいかがか (矢﨑教育委員会委員長)
13 これからの長野県づくりについて
(1) 「コモンズからはじまる、信州ルネッサンス革命」とサブタイトルのつけられた「未来への提言」にきっぱりと区切りをつけ、どのような長野県をこれからめざしていくのか、全ての県民に良くわかるような長期ビジョンを示していくことが必要と考えるがいかがか。 (村井知事)

29日、天神バイパスが開通しました
県道ー天神地区は、人家が密集していて道路幅も狭く、通学・通勤時は特に危険であり、バイパスの建設が望まれていました。20年来の悲願でありましたが、ようやく開通の運びとなりました。
地域の通勤・通学には大変安全になり、春日温泉へのアクセスも便利になりました。
廃棄物の適正な処理の確保に関する条例案について、我が改革・緑新県議団では、竹内生活環境委員長と下沢委員の下で、信濃町・立科町などの皆様が心配している「民意反映の担保」をいかに確保するか研究をしてきました。その結果、下沢委員の発議にて委員会として条例案について「付帯決議」がなされ委員会可決され、14日、本会議において「廃棄物の適正な処理の確保に関する条例」が可決されました。
【付帯決議は以下の通り】
「廃棄物の適正な処理の確保に関する条例案」に対する付帯決議
県は、本条例の施行に当たり、県民福祉の最大化のため、次の事項について十分配慮すること。
1 産業廃棄物の不適正処理の根絶が図られるよう、行政処分、勧告等の措置を迅速かつ的確に講じるとともに、そのために必要な監視指導体制の整備に努めること。
2 廃棄物処理施設の設置をめぐる関係住民の不安感を取り除くため、今後整備される規則等を充実するとともに、事業計画協議制度の実施に当たっては、開かれた場において関係市町村長及び関係住民並びに事業計画者との間で、合意形成を図るべく十分な協議が行われるよう、適切かつ確実な運用に努めること。
また、事業者が事業計画を説明する周辺地域の範囲については、地形、施設の種類及び規模等を柔軟かつ総合的に勘案して、指導を行うこと。
3 合意形成に至らない場合の紛争処理のため、県の公害紛争処理制度を活用するなど第三者的機関によるあっせん等に配慮すること。
4 廃棄物の排出抑制及び資源化を一層推進するため、市町村等と連携して、県民、事業者等がその必要性を十分に認識するよう啓発を行うとともに、来年度予定されている「環境基本計画」の改定に当たっては、県としての施策の充実に努めること。
5 廃棄物処理施設の設置等の許可に当たっては、環境影響評価条例等の関係法令に基づき厳正に対応し、環境保全協定の締結を促進することなどを含め、関係住民の不安を払拭するよう努めること。
6 産業廃棄物最終処分場については、民間施設の動向を把握しつつ、状況に応じて、いつでも公共関与による施設整備が行えるよう準備を進めること。
廃棄物問題は、私たち一人ひとりの生活に密着した身近な問題であると同時に、地球温暖化、資源の保全といった人間の存在に関わる大きな問題であります。
県が責任を担う、産業廃棄物の処理を巡る状況は、産業廃棄物の不適正な処理や不法投棄に伴い、施設の周辺住民の不信や不安も招いているといった現実に対して、現行の法律や監視体制だけでは不十分であります。
そこで今回の条例おいては、法では解決できない課題に対応するため、廃棄物処理業者等が順守するべき処理基準を設けると共に、
取り扱う廃棄物の種類や取引量などを記録した帳簿の義務付け、
またその実効性を担保するため、勧告・公表そして必要に応じて、改善命令・罰則の規程を設けられました。
一方で、従来の住民同意制度がなくなることへの不安の声があるのも事実であります。そこで、わが「改革・緑新」では、同意制度の廃止について、また住民や市町村長の声の反映のさせかたについて、疑問点を指摘してまいりました。
現行の同意制度については、十分に機能してこなかったため、条例で新たに事業計画協議制度を設け、この協議を行わなければ法の許可には進めないとしたことの回答がありました。
また基礎自治体の長である市町村長の意見は、これを重く受け止めるのは当然として、生活環境保全上の観点から事業者に対して、十分かつ適切な指導を行うと共に、事業者に対する最終的な意見の中でも、このことを踏まえるとの確約も得ました。
さらに、客観性・中立性が確保されるよう「公害紛争処理制度」の活用の提案に際しても、その趣旨を受け入れたことから、一定の理解をしたものであります。
しかし今後これらの回答内容が、条例の運用により適切に反映されるようにするため、
・事業計画協議制度の実施にあたっては、開かれた場において関係市町村長や関係住民並びに事業計画者との間で、合意形成を図るべく十分な協議が行われるよう、適切かつ確実な運用に努めること。
・合意形成に至らない場合の紛争処理のため、県の公害紛争処理制度を活用するなど、第三者機関による「あっせん」等に配慮すること。
・廃棄物の発生抑制および資源化対策については「環境基本計画」改正の中で具体化すること。
などを内容とする6項目の付帯決議がなされました。
「法あって人無し」では、何のための「法」なのかわからない。
「公」の民意を大切にするシステムでなければ、地域社会は自分勝手なばらばらな社会 になってしまう。
本当に、民意を汲み取れないような「法」では、行政あって地域無し、法あって人無しであ る。
県として県民の為に、責任ある「指針」を示し、「公の民意」を大切した審査が出来る制度 にすることを強く要請する。
10月4日 県議会本会議 質問をしました
1 台風第9号による被害対策について
(1)浅間山麓地域は火山灰のため、樹木が根を深くはれずに強風に弱いと聞いている が、今回の台風による倒木の状況と、このように多数の倒木となった理由について、林 務部長に伺いたい。
【林務部長答弁】民有林の被害状況は、佐久市、軽井沢町、御代田町など合計6市町村 で、485箇所、被害推定実損面積は約240ヘクタール、被害推定額4億2千万円であ る。今回の被害は、大面積一様に発生したのではなく、局所的な被害が多発しているの が大きな特徴で、カラマツ、アカマツを主体としながらも、トウヒやクルミ、ナラなど様々な 樹種にも被害が見られ、林齢も様々な状況で、通常の幹折れに加え、根こそぎ倒れた被 害が多いのが特徴である。
多数の倒木被害となった理由は、浅間山麓は、火山弾や火山灰などが地表に堆積 し、土壌が浅いところが多く、かつ水の溜まりやすい緩やかな傾斜地が多い。
こうした水を浸透させにくい火山噴出物が堆積した土壌に、累積雨量約400ミリとい う、多量の雨が降り注いだことから、土壌水分が飽和状態となり、立木の根の張る力が 著しく低下し、加えて最大瞬間風速27.7mという台風の暴風が吹いたことで、根こそぎ 倒れたものと推定する。
被害地の復旧については、市町村との連携の下、造林事業と治山事業により、早期回 復に努める。
(2)電力復旧は事業者の責務であり、県として出来ることに限界があることは承知してい る。また、景観を理由として別荘地等の木を切ることを拒まれる実態があることも聞いて いる。
景観も勿論大切であるが、安心して生活できる環境を整えることもまた重要な問題で ある。そこで、今回の災害を教訓として、今後具体的にどのような取り組みをしていく考え か、危機管理局長に伺いたい。
【危機管局長答弁】今回の経験を踏まえ、停電に関する課題や対策について、具体的に協 議するため、佐久地方事務所が中心となり、電力会社、県、佐久地域の地元市町村など をメンバーとして、「風倒木等による停電被害に係る対策会議」を10月中に立ち上げる。
想定される具体的な検討内容の一つとして、送電の支障となる樹木の枝などの伐採 を平時から進めるため、どのような方法があるかという事前対策がある。
事後対策としては、倒木処理に要する時間を、どのようにすれば短縮することができ るか、また、このために電力会社と行政がどのように連携してゆくかが大きな検討課題で ある。出来る限り早期に復旧できるよう、まさに減災対策として、事前と事後の両面につ いて、関係機関が連携して検討してゆく。
(3)佐久市香坂において民家の裏山斜面が崩壊し、家屋倒壊の被害が発生した。幸い人 命災害に至らなかったものの、現在でも避難生活を余儀なくされている。この土砂災害 に対し、今後の安全確保のために県としてどう対応するのか、土木部長に伺いたい。
【土木部長答弁】雨水等の浸透防止のためシート張りを行い、伸縮計等も設置し、周辺一帯 の斜面状況を監視している。
再度の崩壊防止のため「災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業」を国土交通省に申 請している。年度内工事着手を予定している。
さらに、県民の生命と財産を土砂災害から守るため、ハード対策に加え、土砂災害警 戒区域等の指定などのソフト対策を総合的に推進する。
2 高校募集定員と魅力ある高校づくり、適正な規模及び配置の高校改革と
整合性について
(1)小諸高校と野沢北高校に来年度の募集定員を増員しようとしていると聞いている。両 高校とも教育委員会が適正規模としている6学級規模の学校であり、また同じ地域内 で128名もの定員が不足している高校があるにもかかわらず、何故簡単に増員となるの か。
高校改革の方針として打ち出された、「魅力ある高校づくりと適正規模や配置」など大 きな方向性と合致したものといえるか、教育長に伺いたい。
【教育長答弁】来春中学校を卒業する生徒が前年度より112名増加する。小諸市・御代田 町・佐久市での増加が顕著であるので、この状況を考慮して策定する。
高等学校の規模について、「高等学校改革プラン検討委員会最終報告」では、標準 目標値を1学年6学級規模としているが、これは絶対的な基準としてはいない。
教育委員会としては、地勢など本県の特性を踏まえて、学校規模の面で多様性を生 かしていくことが、高校改革における一つの方向性と考えている。
2月定例会(平成19年2月14日~3月12日)
一般質問内容
寺島 義幸 議員(平成19年2月22日)
1 中期総合計画の策定について
(1)「ローマは一日にして成らず」、紀元前753年に建国されたというローマは長い助走の歳月を経て地中海の覇者となり、そしてパクス・ロマーナという平和な体制を構築しました。
知事の提案説明にもあったように、古代のローマ帝国を築いたローマ人は、戦闘に明け暮れるばかりではなく、長期的視野から国家戦略として社会資本整備を進めたことで知られています。それは、アッピア街道を始めとする数々のローマ街道に限らず、上下水道、カラカラ・テルメなどの大浴場や競技場といった公共建造物に至るまで、建造後も何世紀もかけて綿密な修復工事を繰り返して守られてきました。
私もかねてより、「長野県」という国づくりに求められるのは、こうした長期的視野に立った、戦略的な指針に基づく施策展開であると申し上げてまいりました。田中前県政のように一時の世論の関心を引くばかりの施策を場当たり的に打ち出していくのではなく、長野県を取り巻く社会経済情勢の変化を踏まえつつ、たとえ地味でも後世にまで引き継がれるような施策を継続していくことこそが重要であると考えておりましたので、今定例会の村井知事の提案説明を聞き、意を強くしたところであります。
そこで先ず、村井知事の第一の公約でもあります、中期総合計画の策定についてお伺いいたします。
田中前県政発足までは、長野県では、県の大きな方向性を見据えた長期構想と、それに基づく施策展開の具体策を定めた総合計画に沿って、毎年の予算編成が行われてきました。社会経済情勢が大きく変化する中で、県の直面している諸課題に的確に対応し、長期的視野に立った長野県づくりを着実に進めていくためには、県計画の策定は不可欠であります。戦後からこれまで、高速道路や新幹線といった高速交通網や地域生活道路の整備、電気・機械・精密といった製造業や農業などの産業活性化、全国に先駆けて進展してきた高齢化社会への対応、幾多の有為の人材を育んできた信州教育の振興、昨年の豪雨災害でも思い返された災害への日頃からの備えなど、様々な山積する課題に対応し、先人の皆さんのご苦労の中で、長野県が着実な発展を遂げてくることができたのも、こうした長期的視野に立った県計画の存在が大きいものと考えられます。
県では、昨年末に総合計画審議会を立ち上げ、本年12月を目途に中期総合計画の策定に向けて作業をスタートさせています。総合計画審議会での議論は第1回目を行われたところでありますが、その後の審議会の各委員との意見交換も含め、時間が無い中で精力的に議論を深められていることと思いますので、本県を取り巻く社会経済情勢の変化を踏まえて、中期総合計画策定に当って県政の課題について現時点でどう捉えていますか知事にお伺います。
村井知事答弁
中期総合計画の策定に当たり、県政の課題をどう捉えるかというお尋ねでございます。
昨年12月に総合計画審議会を開催するに当りまして、環境・教育・産業などの分野別に県の抱える課題につきまして、ご説明を申し上げたところでございます。また、現在、審議会の委員の皆様方からも、専門的なお立場からご意見・ご提言をいただいたところでございます。
時代の潮流が大きく変化する中で、長野県にも様々な課題が山積をいたしております。例えば、少子高齢化・人口減少の進行に伴う生産年齢人口の減少。農林業の担い手減少や中山間地における活力の低下、そして、公共交通機関の利用者の減少というような問題がございます。グローバル化の進展に伴いまして、海外からの誘客、国境を越えて流行する感染症対策、外国籍住民の増加なども新たな課題でしょう。情報通信技術の発達に対応する情報インフラの整備あるいは、福祉・医療サービスなどの利便性の一層の向上に対する強い要求。更には、安全安心を実現するための食の安全或は、治安・防災への県民の強い関心。価値観・ライフスタイルの多様化に伴います、例えば、ニート、フリーターという人々の増大、あるいはNPOなど住民協働へどのように取組んでいくか等々の課題がございます。
いずれにいたしましても、いずれも県民・市町村・県議会など多くの皆様からご提言などをいただくなど、こういった課題を整理し、吟味していくことが、県政の主要な施策とその展開方向に繋がるものであると私は認識しておりますので、今後、皆様のご意見をお伺いししつ総合計画審議会でご審議をいただくと同時に、県の組織全てを尽くして検討を深めてまいりたいとこのように考えているところでございます。
(2)私は、長野県の今後の長期的発展を展望した場合、少子高齢化社会・人口減少の時代を迎え、中期総合計画で取り組むべき大きな課題の一つは、ローマ帝国の社会資本整備と同様に、道路や河川はもとより、高校や庁舎、県営住宅などの施設のメンテナンスをどう計画的に進めていくかという点にあると考えています。一時期、財政難が続いていたニューヨークでは、インフラのメンテナンスが滞り、橋梁の落下や施設の劣悪化が深刻な問題となりました。
長野県においても、県が作成したバランスシートによれば3兆円に及ぶ資産を抱えていますが、今後人口減少が続くことを考えると、新規の投資もさることながら既存施設の維持補修の重要性が増大するものと思われます。現に、県下各地を回ってみると、ひび割れた舗装道路や土砂の堆積した河川、老朽化著しい高校校舎や交番・駐在所を多く目にします。そこで、新たに策定する中期総合計画において、社会資本のメンテナンスをどのように位置づけていくお考えなのか知事にお伺います。
村井知事答弁
冒頭議員は、古代ローマにおけるアッピア街道の例をお挙げになりましたが、私そのときに引用いたしました塩野七生さんの「ローマ人の物語」の引用になりますが、アッピア街道ですとか、あるいはフラウイア街道ですとかイタリーの幹線道路として、現在も名前だけは残っている、今も名前は何号線となっておりますけれども、こういう道路を建設する提唱、道路建設を提唱した人の名前は残っているんです。しかし、700年に亘ってそれが傷まないように、例えば、草をとるとか、あるいは土を除去するとか、いうようなメンテナンスがどのようになされたかという記録は、一切残っていないんだそうです。そういう意味では、1980年代の終りから私は殆んど毎年のようにアメリカに行く機会がございましたけれども、その80年代後半90年代の初めあたりのアメリカの高速交通網の荒廃ぶりというのは目を覆うばかりでございました。実際車に乗ってみましても、車の振動を覚えるほどでございました。しかしそれが、90年代の半ばくらいから急速に改善されまして、見事に円滑な道路に復帰しました。私はこのあたりにもかなりの問題意識があったと思っております。
私はそういう意味で社会資本のメンテナンスと言うことは、それを新たに整備することにも増して大事なことだとこのように思っております。それは地味なことでありますが、それは、行政が本当に責任を持ってやらなければならない課題だろうと思っております。それは、結局のところ地域の力を高め安全で豊かな暮らしを保障する、行政にとって最も大切な責務とさえ思っております。
財政上の制約がある中ではございますけれども、新たな整備とのバランスを十分に考慮いたしまして、既存の施設などを計画的・効率的に維持管理し、良好な社会資本を提供していく、提供しつづけていく、このことがこれまで以上に重要になってまいると、このような認識を私自身が持っております。
県庁の建物などの公共建築物でございますけれども、これは決して県職員や例えばこの議場にましても、県議会議員の皆さんのみがお使いになるのではない、これは正に県民の共有の財産であって、そういう意味で本当に大切にしていかなければならないものだと思っております。
耐震性などについても十分配慮して、できるだけ長く使えるように維持管理を適切に行っていくことが必要だと考えております。
人口減少社会の到来や、国・地方を通ずる厳しい財政状況の中で、既存の社会資本をより有効に活用していくことにつきましては、今後の県政を進めていく上での重要な課題だと考えておりまして、そういう点も含めまして審議会においても幅広いご審議をいただきたい、こんなふうに考えているところでございまして、中期計画ではメンテナンスの問題、これを意識して扱っていただきたい、きちんとした指針を示していただきたい、私どもは、それを実行していく体制を整えて参りたいと思っております。
(3)大変意を強くしたわけでありますが、例えば、土地改良の水路等も県内には関係するもので2万kmあると言われております。このメンテナンスをきちんとやることによって、結果において社会資本というものを維持できることによって、コストが安くなるということにつながるわけでありますので、指針の中に示されたいとこういうことですのでよろしくお願いします。
(4)中期総合計画で是非取り組むべきもう一つの課題として、私は将来を見据えた人材育成があると考えています。長岡の米百俵の話は有名になりましたが、長野県においては、幕末の寺子屋の数が全国一であったばかりが、明治初期の就学率が高く、中込学校などの住民の学校づくりへの熱意の高さに見られるように、信州は一貫して教育県の誉れ高き県でありました。しかしながら、近年の長野県の教育力は果たして後世に誇れるものとなっているでしょうか。いたずらに東大への進学率を競うばかりではなく、県民総体としての人材育成こそ大きな課題であるのではないでしょうか。そこで、真の信州教育復活に向けて中期総合計画でどのように取り組んでいくつもりか、教育委員長にお考えを伺います。
綿貫教育委員会委員長答弁
真の信州教育復活に向けて、中期総合計画どのようにということでございますが、お答えいたします。
私は、教育は「信頼」の中でこそ、成り立つものであると考えております。
近江商人の商いの理念の中に、売り手や買い手ばかりでなく社会全体が幸福になることを教えた「三方よし」という考え方がございますが、学校よし、家庭よし、地域よしの、信頼の中でこそ培われる教育を進めて生きたいと考えております。
信州教育が不易の理念としておりますのは、知・徳・体の調和を目指す「全人教育」であります。この長年にわたって培われてきた教育的風土や伝統が、人間が生きる本質を問う雰囲気を学校・家庭・地域につくりだしてきたと思っております。
数学者である岡潔先生は随想「春宵十話」の中で、難しい問題を情緒力で解いたと言われたことに対して、「先生のいう情緒力とは何ですか」という問いに、「野に咲くすみれを美しいと思う心だ」と応えたそうであります。
自然を愛し、文学を愛し、情緒力こそ人間形成の基礎と考えられた岡先生の崇高な生き方からも、人間が生きる本質をつかむためには、知・徳・体の調和が大切であると考えております。
このような考え方を基本に据えまして、子どもたちが夢と希望を持ち、自らの手で未来を切り拓いていく「ちから」を育む教育を進めて参りたいと考えております。
少子化に伴う児童生徒数の減少、国際化の進展、いじめの問題、不登校児童生徒への対応や家庭・地域社会の教育力の低下など、喫緊に取組まなければならない教育課題は山積しております。
それらを踏まえながら、長野県の子どもたちが健やかに、そして逞しく育つことができる教育の実現に向け、中期総合計画においても、取組んでまいりたいと考えております。
(5)かつてもいわれていたようなお話であるようなわけでありますが、先程らい申し上げておりますように、長期計画というものがいかに大事か、それに基づいて粛々と行っていくこともいかに大事かと思っております。したがって、これから作る新たな中期総合計画の中で信州教育の復活に向けてですね、例えて言えばどういう形で盛り込んで取り組みをしていかれるおつもりなのかということを、もう少し詳しくお伺いできないでしょうか。
綿貫教育委員会委員長答弁
より詳しい方策についてお話できることが望ましいんでありますが、私としては、いま緒についたばかりでございますので、まず、基本的な精神の置きどこについてお聞き願っておきまして、今後回を重ねていくにつきまして、より具体的な方向をお話していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
2 安全な地域づくりについて
(1)まず、減災対策についてでありますが、知事は提案説明の中で、先程申し上げましたローマ帝国や武田信玄の社会資本整備の例をあげ、「県民の命や貴重な財産を守るためには、自然との調和を最大限に図りながら、必要な対策を着実に実施していかなければなりません。これにより、私たちに降りかかる災厄を最小限に抑える「減災」が可能となります。これらに真正面から取り組んでいくことは、長野県知事に課せられた当然の責務とも述べられています。
私も全く同感でありまして、公共事業悪玉論の風潮にのって真に必要な社会資本整備を怠ることは、現代に生きるものが、次世代に対する責任を放棄することにつながるものと考えております。厳しい財政状況の中にあっても、選択と集中による着実な対応が求められております。こうした観点から、災害に強い県土づくりのため、今後どのような事業に具体的に取組んでいこうとされているか、土木部長、農政部長、林務部長にそれぞれお伺いいたします。
原土木部長答弁
災害に強い県土づくりについてお答えいたします。平成18年の7月豪雨や豪雪の災害を踏まえまして、浸水対策や土砂災害対策、地域・集落の孤立化対策などについて、ハードとソフトが一体となった防災・減災対策を推進することが災害に強い県土づくりのためには必要と考えております。具体的に申しますと
河川事業については、河川改修などの施設整備を進めるとともに、浸水・内水対策事業として、ポンプ施設の設置や排水ポンプ車の配備等、氾濫した場合の排水体制を整備強化し、被害エリアの拡大防止を図ってまいります。
また、ソフト対策として、洪水予報や水位情報周知の実施、洪水ハザードマップの作成等により住民の皆さんへ豪雨災害発生時の迅速かつ確実な情報提供を行ってまいります。
砂防事業については、土砂災害発生箇所における再度災害防止を図るとともに、中期的な整備計画の中で重要度を考え砂防施設等の整備を図ってまいります。
また、本県には1万6千を超える危険箇所が存在いたしますので、土砂災害防止法に基づく警戒区域等の指定を平成23年度を目標に推進します。このほか本年6月から土砂災害発生の危険度が高まった時に、「土砂災害警戒情報」を長野地方気象台と共同で発表し、市町村が行う防災活動や避難勧告等の判断を支援してまいります。
道路事業でございますが、信頼性の高い道路網の構築を図るとともに、緊急輸送路を中心とした整備を進めてまいります。
また、道路の法面緊急点検により対策が必要になった箇所のうち未対策箇所については、平成19年度から5ヵ年で対策を完了させるほか、大規模地震に備え、災害時にも道路の機能を確保するため、緊急輸送道路等における橋梁の耐震補強を推進し、平成19年度に緊急的な対策を完了いたします。
また、災害が発生しても、被害の拡大を最小限に防ぎ、速やかな復旧が必要でありますので、行政と建設業者との連携はもとより、住民の皆さんの御協力を得て、適切な復旧を図ってまいります。
土木部としましては、安全で安心な災害に強い県土づくりのため、適正な維持管理を不断に行うとともに、必要な施策を着実に進めてまいる所存であります。
白石農政部長答弁
農政関係でございますけれども、農業用ため池や山腹水路などの施設は、豪雨時や地震時に災害を引き起こす恐れんがあることから、その被害を最小限に食い止めるよう対策を講じておく必要があります。
県内には、約2,000箇所の農業用ため池があり、従来から継続的に実施しております。危険度調査などの結果を踏まえ、計画的に施設の改修を進めております。
このため、平成19年度は、新たにため池の改修5箇所、水路の改修2箇所に着手する予定で、継続地区も含め16箇所で改修を進めてまいります。
また、地すべり地域におきましては、地すべりが拡大する前に対策工事を実施し、農地被害を最小限に抑えることが重要となります。
このため、平成19年度は、7月豪雨災害により土砂災害が発生した地域を含め、16箇所において地すべり対策事業を実施いたしております。
今後とも、農村地域の防災機能をさらに向上させるため、国庫補助事業や県単事業により、引き続き積極的に減災対策を講じてまいります。
加藤林務部長答弁
林務部の取り組みについてお答えいたします。
県土の8割を占める森林は、山地災害を防ぎ、水源を涵養するなど、「減
災」の役割を果たす「緑の社会資本」でありますことから、その維持造成を通じまして、県民の生命・財産を守り、安全で安心な暮らしの実現を図ることが重要であると考えております。 このため、現在、喫緊の課題であります間伐を「信州の森林づくりアクションプラン」に基づき、積極的かつ計画的に進めているところでございます。
これに加えまして、県内には「山地災害危険地区」が、約7千箇所ありますことから、これらの地区を中心に、緊急性及び優先度の高い箇所から、順次治山事業によりまして、土砂流出防止施設などの整備を進めているところでございます。
特に、平成19年度からは、昨年発生しました7月豪雨災害を教訓に、土砂災害の発生の恐れのある森林を重点的に整備し、樹木の根の張りを発達させることなどによりまして、「森林の土砂災害防止機能」が高度に発揮される森林づくりを目指し、新たに「災害に強い森林づくり緊急対策事業」に取組むことといたしております。
また、県単事業による「治山施設リフレッシュ事業」を創設し、既存の治山施設の働きを充分に発揮させるため、異常に堆積している流木や土砂の除去を行い、治山施設の適正な維持管理にも努めてまいりたいと考えております。
さらに、山地災害危険地区の調査、・点検状況を防災カルテに取りまとめ、その結果を市町村や住民の皆様にお知らせすることによりまして、防災活動や避難体制の整備を図る「山地災害情報推進事業」を創設するなど、山地災害に対するソフト対策の充実も計画しております。
林務部といたしましては、今後は、これまでのハード対策に加え、こうしたソフト対策の強化を図り、災害に強い県土づくりと減災対策に取組んでまいりたいと考えております。
(2)この減災対策は、県政の最重要課題の一つであろうと思うわけであります。新しい財政改革プログラムがこれから決まるわけでありますが、それにも当然盛り込まれるんだろうと思います。
ちなみに平成19年度予算案の中では、この減災対策予算をどの程度見込んでおられるのかそれぞれ関係部長からご答弁をお願いします。
原土木部長答弁
予算額についてお答えいたします。
土木部では、安全で安心な災害に強い県土づくりの推進、これに要する経費としまして、前年対比20%増の376億円を計上しております。各事業ごとの内訳では、河川事業として166億円、砂防事業として132億円、道路事業として78億円を計上し、防災減災対策を推進してまいります。
白石農政部長答弁
農業用ため池や水路の防災機能を向上させるため、県営ため池等整備事業の予算として、9億円対前年比103.6%を計上しております。また、地すべりによる被害を最小限に抑えるため、地すべり対策事業の予算として、対前年比192.7%約5億5千万円を計上しております。
加藤林務部長答弁
平成19年度におきましては、山地災害を防止し被害を最小限にとどめ、安全で安心できる暮らしの実現を図るため、国庫補助事業を有効に活用し、公共治山では約59億2千万円対前年度比107.5%を計上しております。また、国庫補助の対象とならない小規模災害の被害を最小限にとどめ、地域の保全を図るため県単治山では約1億3千万円、対前年度対比160.1%を計上しております。厳しい財政状況ではございますが、このように減災対策に必要な予算を確保し、一層積極的に取組んでまいる所存でございます。
(3)ハードの社会資本整備と並んで、減災を進めるには有効な避難対策を講じるなどソフト面の対策が重要となってまいります。先週、長野県防災会議が開催され、防災対策の基本である長野県地域防災計画の見直しについて議論がなされたとお聞きしております。私はかねてより、県のみならず、自衛隊、警察、消防、ライフライン関係機関、医療や輸送の関係機関など、多くの防災関係機関が一堂に会して協議する防災会議の重要性を訴えてまいりました。こうした多くの機関の連携による取組みなくして、県民の生命、財産を守るための減災はなし得ないからであります。
そこで、今回の防災会議で論議された地域防災計画の見直しでは、どのような点が盛り込まれているのか、危機管理局長にお伺をいたします。
鎌田危機管理局長答弁
「長野県地域防災計画」の見直し内容についてお答えいたします。
ただいまお話がありましたように、先週、防災会議を開催し、県地域防災計画の今年度の見直しについて各委員にご審議いただいたところでございます。今回の見直し案は、大きく分けまして4点でございます。
まず、1点目は雪害対策でございます。
積雪期の地震を想定した場合に、通常の季節の地震に比べまして、より大きな被害が予想されます。そして、雪崩が多発しまして、孤立集落が発生した場合を想定し、ヘリコプターによる空輸の確保、避難場所や避難路の確保、これが重要だと考えておりまして、それら、また、昨年の豪雪では、高齢化や過疎化の進行によりまして、屋根の雪下ろし等の担い手が不足するという課題が浮き彫りになっております。雪処理に延べ1,300人のボランティアの皆さんにご活躍いただきまして、地元の皆さんから大変な感謝をいただいたところでございます。
今後ますます担い手確保が重要となってまいりますことから、募集から地元の受け入れまで、そのための体制を整備していくことといたしました。
2点目は、昨年7月の豪雨災害の教訓を踏まえまして、避難情報の充実でございます。
災害発生全の早めの非難、確実な避難を促すため、避難勧告を行う前の「避難準備情報」を市町村長が必要に応じて提供することや、発信する避難情報について、とかく内容が分かりづらい、なかなか伝わらないというご指摘がございますことから、避難勧告、避難指示の内容の明確化について盛り込んでおります。
また、先程土木部長からも答弁がありましたけれども、長野地方気象台と連携しまして、この6月から新たに発表する「土砂災害警戒情報」についても盛り込んでおります。
3点目は、昨年の地震防災対策特別措置法の一部改正に伴う減災目標に関するものでございます。
東海地震や糸魚川・静岡構造線地震など、県地震対策基礎調査による被害想定に対する減災目標と、これを達成するための実施目標を定め、地震対策を進めることといたしました。
具体的には、減災目標は想定死者数をどのくらい減少させるかといった数値目標であります。実施目標はそのための施策や事業の整備目標値を示すものとなります。今後、これらの策定に取組んでまいります。
最後に4点目の被災した家畜やペット等の保護対策でございます。
中越地震の際にも、被災し放し飼い状態をよぎなくされた牛などの家畜の姿が報道されたところでございます。こうした放し飼い状態の動物の保護対策、さらには避難所でのペットの飼育環境整備につきまして、新たに盛り込んでおります。
主な見直しの概要につきましては以上でございますが、今回の修正にあたりましては、防災関係機関の皆様から貴重なご意見やご助言をいただきまして、それらを計画に反映させております。
今後とも防災計画の見直しを不断に行いまして、防災対策に全力で取組んでまいります。
(4)かつてあったような、県の独りよがりのようなことでないようにしなければいけないというふうに思っております。
防災会議のもとで、地域防災計画があって、現地機関とあるいは市町村と信頼関係を保ちながら連携を図って、有効に機能するようにしていっていただきたいというふうに思います。
3 耐震改修について
次に、大規模地震に備えた耐震改修について伺います。
(1)県内では、最早いつ発生してもおかしくないとされている東海地震や、糸魚川―静岡構造線沿いの地震など、発生確率の高い地震がいくつも想定されているにもかかわらず、耐震性不十分な住宅が39%も占め、災害拠点となる県有施設でも35%が耐震性不十分とされています。
県では、本年1月に長野県耐震改修促進計画を策定し、平成27年度末までに既存木造住宅の耐震化率90%の目標を設定し、重点的に耐震化に取組んでいくとしております。このため、市町村と連携して住宅や特定建築物の耐震診断や耐震改修に要する経費への助成も制度化されています。しかしながら、ここまで目標どおりに耐震化が進展するでありましょうか。私の周りを見回しても老朽化して耐震化が不十分と思われる住宅がたくさんありますが、様々な機会に話をしても地震に対する皆さんの意識はそれほど逼迫したものではありません。地震の発生を他人事と捉えている県民が多いのが実情ではないでしょうか。こうした県民意識の中では、目標とする平成27年度末の住宅の耐震化率90%の達成は不可能ではないかと思われますが、どのようにして目標達成に向けて取組んでいかれるのか住宅部長のお考えをお伺いいたします。
井澤住宅部長答弁
住宅の耐震化率90%の達成に向けた具体的な取り組みについてお答えいたします。
この1月に策定・公表いたしました、県の耐震改修促進計画では、10年後における住宅の耐震化率の目標を90%としております。現在、県内における持ち家は約53万戸ございますが、そのうち耐震性が不十分とされるものは約21万戸ございます。目標を達成するためには、建て替え等によるものを除きまして、今後約4万戸の耐震改修が必要となります。
ご指摘のとおり、大地震は、いつ、どこで発生してもおかしくない状況にあります。地震災害から県民の生命、財産を守るため、建物所有者の方々をはじめ、行政や関係団体等が一体となって、耐震化を進める必要があります。とりわけ、住宅の所有者である県民ひとり一人が、住宅の耐震化や防災対策を自らの問題・地域の問題として捉えまして、主体的に取組んでいただくことが必要であると考えております。
次に、県及び市町村における具体的な取り組みについてでございますが、まず最初に、建物所有者の方々が安心して耐震診断や耐震改修を実施していただくためには、想定される地震被害や耐震工法・支援策など様々な情報を適切に提供することが重要であると考えております。
今後は、地方事務所のほか、県民の皆様の身近にある全ての市町村におきまして相談窓口を設置していただき、耐震改修の事例や専門家の紹介などを行ってまいります。
次に、住宅の耐震化を進めるためには、耐震診断を行うことが重要であります。県では市町村と共同しまして、平成14年度から住宅の所有者の皆様に対する支援策といたしまして、すまいの安全「とうかい」防止対策事業によりまして、住宅の耐震診断を実施してまいりました。
毎年、事業を実施する市町村も増加してきたところでありますが、本年度末までに、52市町村において、21,587戸の耐震診断を実施したところでございます。平成19年度には県下77の市町村におきまして事業を実施する予定であります。今後、全市町村において本事業に取り組んでいただきますよう市町村と連携して事業の推進を図ってまいります。
次に、耐震改修工事についてでありますが、従来は、壁を増設する改修工事や、柱や梁を補強する工事に対して助成をしてまいりました。今後は、これらに併せまして、耐震改修工法の簡素化やコストダウンを促進するため、民間で開発されております数多くの工法の中でも、安価で信頼のできる工法につきまして、県において評価・認定し、助成対象としてまいります。
また、地震の際、家具の転倒によりまして怪我をしたり、逃げ遅れることがないよう地震被害軽減対策として、家具の転倒防止器具の配布を行う市町村に対しまして助成してまいります。
いずれにしましても、大規模地震が切迫しているとの指摘を踏まえまして、県内で想定される震被害を半減させるという減災の観点からも、目標の達成が大きな命題でございます。
今後とも県民の皆様が、住宅の耐震化を進めやすい環境の整備や支援を行うほか地域防災の主体であります市町村や関係団体と十分に連携を図りながら、耐震化の推進に努めてまいります。
(2)実は、我が家も蚕を飼っておりまして、80年ぐらい経っておりますが、なかなか地震で倒れるとは思い難いわけでありまして、そういう工法活用といいますか、市町村と連携して、きちんとやっていただきたいというふうに思います。
長野県耐震改修促進計画では、県有施設の耐震化目標を災害拠点施設等について平成27年に100%とされています。しかしながら、先日報道されたように災害拠点となる県庁舎や合同庁舎の耐震性が著しく低いという大きな問題があります。万が一、大規模地震がおきた際に、復旧対策の中心となる県庁舎が崩壊していて何の対策も打てずに時間を浪費してしまったというのでは、長野県全体にとって莫大な損失となります。現在、耐震性不十分な県有施設473棟の耐震化を迅速・効率的に推進するため、「県有施設耐震化整備プログラム」を別途策定するとされていますが、このプログラムはいつまでに策定し公表されるのでしょうか。また、473棟の耐震化を実施するとなると今後相当の投資が必要となると思われますが、現時点でどの程度の投資を見込んでおられるのか、危機管理を最大の重点課題として掲げられている知事にお伺いいたします。
村井知事答弁
私は、防災担当大臣をやっておりましたときに、幸いあまり大きな災害は起きなかったわけでありますが、一回だけ、宮城県沖で地震が起きましたとき、宮城県内のある村役場だったと思いましたが、役場の庁舎が倒れまして、その結果、その地域における被災状況が小さな場所でございましたけれども、即座には把握できないという大変深刻な事態に直面いたしました。ともすれば、その市町村長あるいは知事・職員もそうでしょうが、比較的粗末な庁舎で仕事をするということが、美徳のように思っている場合があります。別に豪華である必要はありませんが、やはりいざと言う時に議員ご指摘のように、情報の把握、災害の対応そういうことの拠点になるのが公共建築物の一つの役割であります。そういう意味では、私は、今ご指摘の「県有施設耐震化整備プログラム」の推進というものは非常に大きな課題だと考えております。
大体、基本的には、中期計画の策定と併せまして、本年11月ころまでにはお示ししたい、こんなふうに考えておるところでございますが、県内において想定される大規模地震の発生確率というのは、「糸魚川―静岡構造線」で、30年以内の地震発生確率が、これは牛伏寺断層が割れるということでございますけれども、30年以内に14%という大変高い比率、そして、「東海地震」については、いつ起きてもおかしくないということにされており、大きな被害が想定されております。
そのような中で、今申し上げましたように公共施設というのは、いざと言う時の県民の皆様にとって情報の拠所であり、また、避難所、応急活動の拠点として非常に重要な施設であります。
災害時に、そのような役割を果たす県有施設は1,367棟ございます。本年1月に策定した「長野県耐震改修促進計画」では、昭和56年以前に建設し、耐震性が不足していると推測される473棟について耐震化を進めることといたしました。
この計画の実現に向けて、来年度は、今後10年間における耐震診断・耐震改修の実施スケジュールを地域、用途、耐震性能、改修の方法などを踏まえた具体的な整備プログラムの策定を予定しているところでございます。
それから、県有施設の耐震化の実施にどの程度の費用を見込んでいるかでございますが、概算でございますが耐震診断だけでも約10億円かかる見込みであります。改修として県庁や合同庁舎などで約150億円、病院・学校などに約40億円で、合計しまして200億円程度と試算しておるところでございます。
厳しい財政状況ではございますが、大規模地震に備え県民の生命・財産を守る安全な施設づくりを目指しす「減災」対策は、私は、喫緊の課題と考えておりまして、この実現に向け取組んでまいりたいと存じますので、県議会の御協力をお願い申し上げたいと存じます。
(3)200億円の投資ということでありますが、220万県民の生命・財産を守るためには、大変重要なことでありますので、力強く推進をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
4 看護師確保対策について
(1)長野県は、平均寿命が長く老人医療費が低いなど、健康長寿県として全国的にも注目されてきましたが、近年、特に医師や看護師の不足が大きな課題となっています。県民の健康を守る地域医療を展開していくためには、医師や看護師の確保が最も重要であります。医師の確保対策につきましては、平成19年度当初予算案でも最大の課題として、ドクターバンク事業や医師確保緊急対策として重点的に事業化され、その取組に大いに期待するところでありますが、看護師の確保対策についてはどう取り組んでいかれるのでしょうか。昨年の国の制度改正もあり、県内各地の病院でも看護師の需給が逼迫し、大きな問題となっています。看護師の養成施設の充実はもとより、出産や育児で一旦家庭に入った看護師の職場復帰策など、看護師の確保対策について今後どう取組んでいかれるのか衛生部長に伺います。
渡辺衛生部長答弁
看護師の確保対策に関するご質問について、お答えいたします。
看護師の確保対策につきましては、従来から、新規養成数の確保、離職防止と再就業の促進、資質向上を3本柱として実施してきております。
看護師の新規養成につきましては、引き続き看護師等養成所に対する運営費の補助や就学資金貸与事業を行うほか、老朽化した諏訪赤十字看護専門学校の増改築に対する補助を行い、看護学生の安定的な確保を図ってまいります。
また、看護大学をはじめとする県立養成施設による看護師等の養成を進めてまいります。
出産や育児で一旦家庭に入った看護師の再就職の促進につきましては、看護職員の就業促進・確保の拠点としまして県が指定しております県ナースセンターにおいて、離職中の看護師に対する再就業のための情報提供や相談、斡旋、再就職支援研修等の事業をきめ細かく実施し、再就業の促進を図ってまいります。
また、病院内保育所の運営費に対する補助を行いまして、看護師の働きやすい環境づくりを推進し、離職防止を図るとともに、県看護協会と連携し、各種研修会を開催しまして、看護師の資質向上を図ってまいります。
県といたしましては、県内病院の看護師確保の状況や昨年4月の診療報酬改定による影響などを注視しながら、引き続き総合的な看護師確保対策を進めてまいります。
(2)平成19年度当初予算案では、諏訪赤十字看護専門学校の増改築に対する助成に加え、新たに佐久市から要望のあった4年生の信州佐久大学看護学部創設に対する助成2億5千万円が事業化されています。佐久地域ばかりではなく全県的にも、専門性の高い看護師の養成施設として期待されるものであります。佐久市では今後3年間で10億円の負担をして信州佐久大学の開学を支援することとしていますが、県としては全体でどのような支援を予定されているのか教育長に伺います。
山口教育長答弁
信州佐久大学への支援に対するお尋ねでございます。
県といたしましては、これまでも私学の高等教育機関を育成する視点から私立の大学や短大の整備について助成してまいりました。
この度の信州佐久大学の設置につきましても、私学振興はもとより、専門性の高い看護師を養成・確保する必要性を考慮し、県として支援することといたしました。 助成につきましては、佐久市が設置者である学校法人策学園に対しまして補助する額の2分の1相当を、市に対して補助することとしておりまして、その初年度分として2億5千万円の予算をお願いしているところでございます。
(3)大変佐久市の理解があってはじめて成り立つことでもあり、また、県もそれに向けて積極的に支援するということでありますので、力強い支援をお願いしたいというふうに思います。
一点だけ、今後看護師不足は、私は、更に深刻化してくるのではないかというふうに思えてならないわけであります。そこで、衛生部長に確認ですが、今後、例えば、看護専門学校等意欲ある団体ができた場合に、衛生部長としては、支援していくという方向で理解してよろしいか、衛生部長にお伺いいたします。
渡辺衛生部長答弁
お答えいたします。同様の支援を行っていく予定でございます。
(4)医療福祉を行うにあたって、医師確保、看護師確保は大変重要な施策であります。意欲のある団体等が出てまいった場合には、県としても積極的な支援をお願いしたいと思います。
仄聞するところによると、そのような団体もあるやに承っているわけであります。
5 信州ブランドと観光戦略について
(1)長野県は、多くの農業関係試験研究機関や工業技術総合センターの食品技術部門、旧食品工業試験場などで、多くの品種開発や技術開発を行ってきています。信州サーモンが最近取り上げられていますが、魚ではシナノユキマスが佐久地方を中心に普及が図られましたし、果樹やきのこ、鶏肉など長野県ならではの作物などが多く開発されてき事実があります。こうしたものを観光に生かしていくということは極めて大切なことであると考えます。
しかしながら、県の普及宣伝活動の最近の取り組みを見ますと、何か単発的、散発的、奇をてらった宣伝など、県内がひとつにまとまる、あるいは地域がひとつにまとまって他県や他の地域との違いを活かした戦略と言うものの取り組みにかけているような気がしてなりません。折角、信州ブランドを冠した局やチームといった組織があったわけですが、その戦略はいかなるものであったのでしょうか。また成果が上がったと認識されているのでしょうか知事にお伺いいたします。
村井知事答弁
いわゆる信州ブランド戦略とその成果についてのお尋ねでございます。
平成17年9月に県経営者協会など産・学・官の協働によりまして、長野県のブランド力を強化するということを目的として「信州ブランド戦略」のが策定されております。
信州ブランド戦略は、①信州全体のイメージを高めるための戦略、②個々の地域や商品のブランド化を促進するための戦略、この2つからなっておりまして、この2つの戦略の相乗効果によりまして、長野県の魅力向上と発信力の強化を目的としたものと理解しております。
長野県ではこの戦略に基づき、関係者を対象としたフォーラムの開催や、県内ブランド資源に関する調査を実施してまいりました。22市町村で行いました「ブランドづくりよろず相談」の中からは、栄村の「雪萌え山菜」などのブランド化に向けた新たな取り組みが始まっております。
また、評価が高まっております原産地呼称管理制度や、今ご指摘のありました信州サーモンなどのオリジナル食材、伝統工芸品などのブランド化につきましては、農政部、商工部など関係部局が連携して進めているところでございます。
産業界でもこの戦略に基づきまして、デザイナーなどの専門家による支援組織を立ち上げ、箕輪町の赤そばですとか、南木曽のろくろ細工のブランド化に向けてビジネス支援の観点から積極的に取組んでいると承知しております。信州大学では地域のブランドづくりを担う人材育成に取組んでおります。
このような原産地呼称管理制度あるいはブランド化というような仕事というものは、一時的な取り組みで効果が上がるものでないと、私は考えておりまして、息長く今後こうした各界における活動が、広がるようにネットワーク化、本県のブランド力強化を効果的に推進していく努力が大切だと思っておりまして、まだまだ評価を定めるというところまで参りませんけれども、非常によい感触を得ているわけでございますので、推進を心がけてまいりたいと思っております。
(2)私は新設される観光部に大きな期待を寄せているものであります。長野県には新しい資源ばかりでなく、地域には磨けば光る宝がたくさんあります。きちんとした観光戦略のもとに、長野県の持つすばらしい資源を継続的に宣伝していくことが必要と思いますので、その決意を知事にお伺いしたいと思います。
村井知事答弁
いわゆる地域ブランドという言い方は、正に今議員ご指摘になられましたように、様々な観光資源、そのことをブランドとして、他とのいわば選別といいましょうか、区別を得るような状態を私はイメージしていると思っております。
長野県には、全国屈指の豊かな自然に恵まれ、温泉地、スキー場に加え、地域ごとに多様な伝統・文化そして食材、これら全て観光資源になるのであります。
そして、現在、信州キャンペーンの一環として、新しい滞在型の旅行商品を造成するために、市町村の皆様と一緒になって、地域に埋もれた、未だ光の当たらない、磨けば光ると今議員おしゃいましたが、そういうような観光資源の発掘を進めているところでございます。
来年度からは、温泉地やスキー場地区をはじめとする観光地の魅力づくりを支援するためモデル事業にも取組むことといたしております。
旅行のニーズや形態というものが大きく変化する中で、こうした、地域の新たな魅力を創出し、広域的にこれをつなぎ合わせて、できるだけ多くの方に来ていただくことをすることで、長野県観光の将来発展性は大いにあるものだと思っておりまして、観光部におきまして、新たな観光振興基本計画を策定し、長野県観光のあるべき姿をお示しするとともに、市町村や地域の皆様の旗振り役となって、国内外に、長野県観光の魅力や強みを積極的にアピールし、県内の各地域への誘客を促進してまいりたいと考えているところでございます。よろしくお願いします。
(3)本県にある潜在的資源というか資産というかそういうものを創新していくことが、
魅力ある長野県観光につながる重要な要素であると思っております。どうぞお取
り組みを期待を申し上げたいと思います。
6 格差社会について
(1)いわゆる格差社会についてであります。
社会の格差に関する論議は新聞紙上、あるいは週刊誌等で連日取り上げられており、国会でもその認識や対策に関して論議されていることはご承知のとおりであります。そして、この論議の行方は国民生活に直結いたしますので、多くの人が高い関心を持っている現状にあります。この背景についてはいくつもの要素が複雑に絡み合っており、格差の定義も論者ごとに違いが見えるなど、問題の捉え方自体極めて難しいものであると思います。この格差と言う言葉自体も抽象的なものであることから、多くの人が自分を取り巻く状況認識について便利な言葉と言うこともでき、今日の社会状況を格差と言うキーワードで分析することが多くなっているのは事実であります。さて、その中で政治に携わるものが特に意を用いなければならないのが社会的公平や公正の観点から認めることのできない格差や、県民一人一人の自助努力によっては如何ともし難い格差についてであります。この点に関して伺います。
バブル経済の破綻によって自信をなくしたかのように失われた十年を経験し、経済のグローバル化の名の下にアメリカ型市場経済原理を導入し、経済の効率化、健全化、経済システムの構築を進めることに伴い、自由競争が優先されてきましたが、競争は強者と弱者を必然的に生み出し、いやな言葉ではありますが「勝ち組」「負け組」と言う言葉もそこここで使われるようになっています。また、地域間でも有効求人倍率の差が大きく、都市部と地方の経済力にも大きな差がついてきているところです。
県内でも有効求人倍率には地域ごとに厳然とした差がついています。そうした格差の一指標として生活保護率の動向も捉えなければならないと思います。全国的には生活保護世帯が最近の十年間でかなり増えてきている事実があります。本県は全国的に見て生活保護率の水準がどのような状況にあるのか、また、県内におけるその特徴や地域間の差異をどのように分析されているのか、社会部長にお伺いします。
藤巻社会部長答弁
生活保護の状況についてお答えいたします。
まず、生活保護率の水準についてでございますが、最新の統計によりますと、本県におきます人口1万人当たりの生活保護を受けている方は、33人という割合となっております。
全国平均が117人でございまして、それと比較いたしますと、かなり低い水準となっております。都道府県別の順位で見ますと、低いほうから4番目ということでございます。
本県の生活保護率の推移でございますが、昭和25年制度発足以来、減少傾向にありましたけれども、平成7年度に人口1万人当たり23人という過去最低の記録をいたしまして、その後増加に転じ、ここ数年は微増傾向となっております。
本県の特徴でございますけれども、保護率が全国平均と比較して、格段に低いという点につきまして、本県では、全国と比べまして、先程お話ありましたように有効求人倍率、就業率が高い、特に高齢者就業率が高いこと、あるいは、核家族化率が低いなど、このようなことが影響しているのではないかと考えております・
次に県内地域間の差異でございますけれども、県内の福祉事務所別の保護率を見ますと、あまり大きな差はございませんが、高いほうから見ますと、松本市、小諸市、飯山市、大町市の順でございます。低いほうから見ますと、小県福祉事務所管内、長野福祉事務所管内、岡谷市、駒ヶ根市の順となっております。
保護率は、高いところで、1万人対して一番高い松本市でも59人、低いところは、先程の小県福祉事務所の17人となっておりまして、高いところにつきましても、全国平気の117人よりは大分低い水準になっております。
地域ごとの保護率に差異が生じてはおりますけれども、先程全国との比較で申し上げましたけれども、地域ごとの有効求人倍率、就業率、離婚率、核家族率等の経済的、社会的要因が複合的に絡み合っているのではないかというふうに考えております。
(2) 生活保護は国が国民に保証する社会的セーフティネットの最後の砦といえます。新聞等で生活保護の受給が認められないという厳しい事態に直面しているケースも散見されますけれども、県内で生活保護受給が地域ごとに厳しくなったり緩やかになったりということはあるのでしょうか。地域ごとの保護率の動向との関係で気にかかるところであります。いわゆるケースワーカーと言われる職員の対応が個人の生活再建を左右しかねないと言うことで、責任も重く大変な職場であると言うことは承知しています。近年の市町村合併に伴う行政区域の変更や県の人事異動などで、担当者が大きく変わっている状況もあります。マクロな視点を持ちながら異体的に妥当性のある判断をするということが求められる重要な職務であります。計画的なトレーニングや知識の涵養が大切であると考えますが、どのように県内では養成しているのか社会部長にお伺いたします。
藤巻社会部長答弁
ケースワーカーの養成のお話でございますが、本県では、町村を担当する県の福祉事務所が10、市の福祉事務所が19、合わせて29の福祉事務所がございます。その中でケースワーカーといわれる方が総数で126名配置されまして、生活保護の業務に従事しております。
ケースワーカーは、生活保護の対象となる世帯の就労ですとか、病気、介護などの個別の事情に応じて相談を受け、具体的な援助につなげることを、主な業務としています。
そのため、福祉制度をはじめとする広範な知識が求められておりまして、ご指摘のように専門性が高くて、極めて重要な立場にあると考えております。
このため、ケースワーカーの養成、資質の向上を図ることが強く求められておりますので、県としましては、毎年、初任者研修、専門研修などを開催し、全国研修会にも職員を派遣しているところでございます。
また、福祉事務所には、生活保護に関する対応が適正に行われますよう、これは職員に対すると言うことでございますが、福祉業務の経験豊かな職員を査察指導員として配置いたしまして、ケースワーカーの指導監督を行う体制をとっているところでございます。
このような中で、先程お話がございましたが、最近の市町村合併に伴いまして、県の福祉事務所から市の福祉事務所に多くの生活保護の案件が移管したところでありますが、これに対しましては、確実な引継ぎを行うとともに、要請があれば、専門職員を派遣するなど、適切な対応が行われるように努めているところでございます。
県といたしましては、ケースワーカーがしっかりとした対応がとれるよう、これまでの研修に加えまして、今後具体的な課題をテーマとした、実践的な研修を充実いたしまして、ケースワーカーの資質向上を強化してまいりたいと考えております。
(3) 生活保護をめぐる課題は今後ますます重要度を高めると思いますので、県としてですね、心配りをきちんとしていただきたいと、こういうふうに思います。
7 特別支援教育について
(1)今回条例案も提案されておりますけれども、従来は障害区分別に学校の設置条例が置かれていたものが特別支援教育と言う形でですね、総合的な教育支援体制に向けて学校を整備していくことになると思うのですが、この背景や本県が自律教育という言葉を用いてきたわけでありますけれども、その経過と方向性が違うのかどうか確認しておきたいと思いますので、教育長にまずお伺いいたします。
山口教育長答弁
特別支援教育推進の背景についてのお尋ねでございますが、この背景といたしまして、一点目といたしましては、近年、医療の進展やノーマライゼーションの理念の浸透などによりまして、障害の概念や範囲が変化しており、さらには障害の有無にかかわらず、誰もが相互に人格と個性を尊重しあうインクルージョンの考え方も出てきております。
二点目といたしまして、学校教育の喫緊の課題といたしまして、児童生徒の障害の重度重複化・多様化への対応や、小中学校等で学ぶLD・ADHD等の児童生徒への適切な支援が求められてきております。
以上のような背景から、特別支援教育の理念や基本的な考え方が提言されたものでございます。
次に、自立教育と特別支援教育との関連についてのお尋ねでございますが、本県では、障害のある児童生徒の自立的な生き方を支援する立場から、従前の特殊教育を平成15年度から自立教育として推進してまいりましたが、このたびの制度改正に伴いまして、一人一人の教育的ニーズに対応し障害のある児童生徒の個性を最大限に生かす特別支援教育を推進することといたしました。
こうした方向は、自立教育が果たしてきた役割や成果を否定するものではなく、これをさらに発展させていこうとするものでございます。
新しい教育制度を実効性のあるものにするために、19年度から、関係の皆様からご意見をいただく場を設けまして、本県の特別支援教育の在り方を検討し推進してまいりたいと考えとるところでございます。
(2)地域格差の進行は教育問題にも大きな影響を与えてきています。少子化は学校の統合や学級編成上避けて通れない問題であり、また特別支援教育においても、地域の小中学校で障害の種類に応じて編成される学級に通う児童生徒のほうが特別支援学校へ通う児童生徒よりも多くなっているのが全国的な状況です。今後、県の設置する特別支援学校と市町村が設置する小中学校での教育をどのように組み立てていこうとしているのか、基本的な方向性について教育長にお伺いいたします。
山口教育長答弁
特別支援学校と小中学校における特別支援教育の基本的な方向性についてのお尋ねでございます、これまで盲・ろう・養護学校では、小中学校におけるLD・ADHD児等を含めた障害のある児童生徒への支援に対する教育相談を行ってまいりました。
この度制度化されました特別支援学校では、このような教育相談に加えまして、特別支援教育等に関する情報提供機能、障害のある児童生徒への指導・支援機能など、地域における特別支援教育のセンター的機能が新たに位置づけられております。
そのため、特別支援教育の専門的な研修会の開催や、障害に応じた具体的な指導方法を提供するなど、特別支援学校の持もつ教育上の高い専門性を効果的に発揮して、小中学校を積極的に支援してまいります。
一方、小中学校におきましても、校内のコーディネーターを窓口といたしまして、特別支援学校をはじめ、地域の保健・福祉・医療などの関係機関との連携を図りながら、学校全体で障害のある児童生徒を支援する体制づくりに努めることとなりました。
こうした機能を十分に発揮するために、県教育委員会といたしましては、市町村と十分に連携を図りながら、特別支援教育の一層の推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
(3)いずれにしても、教育制度改革の中で県と市町村がどのような関係を築いていくのかが大変重要な政治課題にもなっていますが、教育はあくまでも、児童生徒のためになければならないわけでありまして、そういう観点から県教育委員会の取り組みに期待するところあります。
特別支援教育についてはですね、今後いろいろな検討の中で、個別教育支援計画であるとか、コーディネーター等々のことに繋がっていくと思いますが、いずれにしましても、県教委と市町村教委が如何に連携が大事になっていくかということが、私は一つのポイントであるような気がしてならならないのであります。従いまして、先程の教育委員長の信頼というお話ではございませんけれども、県教委と市町村教委とが信頼関係のもとで、きちんとした連携を図って、そして、今度の新しい制度というか、特別支援教育についての取組をしていただきたいと申し上げさせていただきたいと思います。
格差の話が出ましたので、関連して申し上げたいと思いますが、実は、教育の地域間格差が、私は大変心配でならないわけであります。ちなみに、いろいろな資料を拝見させていただきますと、GDP比率で初等中等教育費の比率というものを見てみますと、フランスは4%、アメリカは3.8%、イギリスは3.7%、韓国は3.3%、ドイツは3%、日本は2.7%で、絶対金額は違いますけれども、GDPに対しては日本は2.7%であるわけであります。
更に、フランス、韓国の初等中等教育費は100%国が負担しています。一方日本の義務教育費というのは、この5年間位で、約1兆円位カットされてきているわけであります。
日本の子育て世代は、家計に占める割合は、膨大なものでありまして、約7.8%が教育費に使われているといわれております。アメリカは1.5%だと聞きました。日本の個人消費が仮に300兆円だとすると、教育費は約19兆円家計負担であります。これは消費税に換算すると8%位にもなるわけでありまして、これでは、益々少子化が進んでしまうと思えてなりません。
更に、都市と地方との所得格差は拡大しているわけであります。東京の人たちが100万円収入があるとしますと、かつては、岡山県とか長野県は70万円位でありました。島根県、鳥取県は60万円位であったと聞きました。
平成15年度の統計でありますが、東京の人たちが100万円収入あるとすれば、長野県は65万円になってしまっています。ご案内のように、長野県の県民所得は、かつて302万円位ありましたけれども、今は272万円くらいに落ち込んで、実に一人30万円も実は落ち込んでしまっています。島根県、鳥取県は60万円位から55万円位になっているわけでありますが、東京に比べ65%としか所得のない長野県で、これから、子供たちが都会に学びに大学に進学すると下宿代も払わなければならない、生活費も負担をしなければならない。
長野県の平成17年度現役・浪人・私立大学含めて、大学・短大へ進学した方々の73.3%が県外へ行っています。そうした状況の中では、長野県と或いは地方という言い方が合っているかどうかわかりませんが、都会との格差は正に大きなものがある、都会の人たちの子どもは自宅から通えばよい、これでは益々その教育格差というか、教育赤字が地方ではこれでは自立ができないのではないかと思えてならないわけであります。
地方から所得を奪い、高校生まで奪い、お金と人は地方から中央へこれでは、まさに分権改革の中では逆流をしてしまうのではないかと思えてならないのであります。どんなに安全で、安心して暮らせる地域がハードとして出来てもですね、そこに住む人々が、すばらしくなくては、殺伐とした社会になってしまいます。まさに教育は国家100年の計であり、人づくりが正に大事ではないかと思得てなりません。
従って、「教育の機会均等」も勿論大切でありまするけれども、「教育の負担の均等」も実は大切などではないかということであります。とにかくそのためには、都会と地方の格差をなくすためにもですね、教育格差をなくすためにも、長野県民の所得を上げるということが実は大事なことなのかなあと思えてなりません。そういう観点に立ちまして中期総合計画の中にもですね、きちんと県民所得の向上に繋がるような施策を力強く盛り込んでいただくことを、要望をさせていただきまして質問を終わります。
忙しさにまみれ、サボってましてすみません
県政だよりを更新しました ご覧下さい
H18・10・5定例県議会本会議質問
産業政策の今後について
【問】県民経済発展のため、農業振興も含めた長野県の産業政策について、どのように取り 組んでゆくのか?
【答】経済を拡大し、税収を確保できる経済体質にすることが大事である
経済再生のためH19年3月までに「戦略プラン」をつくり、可能なものはH19年度予算 に反映させる。農業生産の中核となる人材や地域農業農村を支える農業者をきちんと 育てる。
安心・安全な道路整備について
【問】国道254号線、宇山地区におけるバイパス建設は、安心・安全な地域づくりのために早 期建設が必要と考えるが?
【答】現在極楽坂(当初予算3000万円から、8000万円追加して1億1000万円)を事業実施して いる。その先線(1300Mバイパス)については、早期に計画を策定し、地域の皆様に示 してゆく。
【問】県道小諸・軽井沢線―塩野地区について、防災・救急対策の上からも塩野バイパス建 設が必要であると考えるが?
【答】小諸側450Mについては、現道拡幅改良工事で実施している。先線については、交通量 や地域の開発状況を見て前向きに検討する。
【問】県道借宿・小諸線―追分地区・児玉地区について、安全な地域づくり特に通勤・通学 時間帯の安全を確保する上からも早期改良が必要と考えるが?
【答】追分地区については、H18年度より700Mを実施する。設計・ルート安定をはかり推進し てゆく。
児玉地区については、H18年度より国庫補助事業に切り替えて推進してゆく。
地域再生について
【問】元気な地域づくりのため、地域の特性を生かした振興策を国が支援する「地域再生」の とりくみについて?
【答】長野県は現在37件が認定されている。今後も市町村と連携して、さらに積極的に活用し てゆく。
商工団体改革について
【問】現在進めている「商工団体改革」は、見直しをすべきと考えるが、どのように対処してゆ くのか?
【答】「H19年4月までに1行政1団体になるよう統合する」については、一定期間延期し、補助 額に不均衡が生じないよう現行のスキームの見直しを進める。
「記帳職員の助成」に付いては、事業者の自立を促進する支援策としての補助のあり方 について、実態を更に把握の上検討する。
高校改革について
【問】教育の機会の平等を保障する上からも地域高校は、今後も守り育てなければならない と考えるが、高校改革における地域高校のあり方についてどう考えているのか?
【答】改革プラン実施計画は、地勢的な状況を考え作成した。規模が小さいから再編しかな いと言っているわけではない。